2017年12月アーカイブ

"Santa Claus Go Straight To The Ghetto" by James Brown, 1968



 
サンタクロース
まっさきにゲットーに向かっておくれ
トナカイを急がせて
まっさきにゲットーに向かっておくれ
サンタクロース
まっさきにゲットーに向かっておくれ
靴下あるだけ全部 いっぱいに詰めて
子供たちは心から喜んでくれるだろう

ジョンくんにはオモチャを
メアリーちゃんにはお人形を
ドニーくんには何かカワイらしいものを
ゲイリーくんのことも忘れないで

サンタクロース
まっさきにゲットーに向かっておくれ
サンタクロース
まっさきにゲットーに向かっておくれ

ジェイムズブラウンからのお願いだ
まっさきにゲットーに向かっておくれ

そこで出会う子供たちは
かつてのオレなんだ

母親たちが待っている
子供たちが待っている

サンタクロース
まっさきにゲットーに向かっておくれ
サンタクロース
まっさきにゲットーに向かっておくれ

靴下あるだけ全部 いっぱいに詰めて
子供たちは心から喜んでくれるだろう
靴下あるだけ全部 いっぱいに詰めて
子供たちが
本当に必要としている

だからお願いだ サンタクロース
まっさきにゲットーに向かっておくれ
もし尋ねられたら
ハンクバラッドから頼まれたと言ってくれ

サンタクロース
まっさきにゲットーに向かってくれ
まったくオレらしくないよ
目に涙を浮かべて歌うなんて

サンタクロース
まっさきにゲットーに向かってくれ
オレのぶんは要らない
オレはもう十分もらったから

サンタクロース
まっさきにゲットーに向かってくれ
サンタクロース
黒人の子供たちが心待ちにしてるから
サンタクロース
ジェイムズブラウンから頼まれたと言ってくれ



Santa Claus, go straight to the ghetto
Hitch up your reindeer
And go straight to the ghetto
Santa Claus, go straight to the ghetto
Fill every stocking and you find
The kids are gonna love you so.

Leave a toy for Johnny
Leave a doll for Mary
Leave something pretty for Donnie
And don't forget about Gary.

Santa Claus, go straight to the ghetto
Santa Claus, go straight to the ghetto
Tell them James Brown sent you
And go straight to the ghetto
You know that I know what you will see
Beause that was once me.

Hit it, hit it!
You see mothers
And soul brothers.

Santa Claus, go straight to the ghetto
Santa Claus, oh Lord, go straight to the ghetto
Fill every stocking you find
The kids are gonna love you
Fill every stocking you find
You'll know that they need you so
I'm begging you, Santa Claus, go straight to the ghetto
If anyone wanna know
Tell them Hank Ballard told you so.

Santa Claus, go straight to the ghetto
Never thought I'd realize
I'd be singing a song with water in my eyes
Santa Claus, go straight to the ghetto
Don't leave nothing for me
I've had my chance, you see?

Santa Claus, go straight to the ghetto
Santa Claus, the soul brothers need you so
Santa Claus, tell him James Brown sent you.


"What's Happening Brother" by Marvin Gaye, 1971



よお もしもし
知らせがあるんだ
オレもうすぐ帰れるぜ!
なあ言った通りだろ
戦争ってのは地獄だぜ
この戦争いつまでやるつもりだ?
早いとこ またみんなで楽しくやりたいよ
本当に状況は良くなるのかな?
もうすぐ変わるって新聞は言ってるけど
そんなことより
みんな どうしてるんだい?
教えてくれよ!


 やあ
 仕事は見つからないし
 求人も出てないぜ
 フトコロは かつてないほど厳しいよ
 ほんと 意味がわかんねえよ
 この国は 一体どうなってるんだ?
 どうなってるんだろう なあ兄弟
 どうなってるんだろう なあ親友。


あの店は まだ盛り上がってるかい?
オレたちが踊りにいってたクラブさ
アメフトはどうなんだ?
今年は勝てそうなのか?
なあ教えてくれよ
そもそも お前はどうしてんだよ
近頃は何が流行ってんだい?
もう時代遅れになったものは?


いまは何がイケてるんだい?
みんな どうしてるんだい?
最新情報を教えてくれよ
一体どうなってるんだい?
一体どうなってるんだい?

なあブラザー 一体どうなってる?
街じゃ何が流行ってるんだい
教えてくれよ
オレはちょっと 時代に取り残されてたんでね・・・。



Hey baby, what you know good?
I'm just getting back, but you knew I would
War is hell...when will it end?
When will people start getting together again?
Are things really getting better, like the newspaper said?
What else is new my friend, besides what I read?

Can't find no work, can't find no job, my friend
Money is tighter than it's ever been
Say man, I just don't understand
What's going on across this land
What's happening, brother?
What's happening?
What's happening, my man?

Are they still getting down
Where we used to go and dance?
Will our ball club win the pennant?
Do you think they have a chance?
And tell me friend, how in the world have you been?
Tell me, what's out and I want to know what's in?

What's the deal, man?
What's happening, tell me brother?
What's happening, brother?
What's happening, brother?
What's happening, my man?
What's happening, brother?
Say man, what's happening, brother?
What's been shakin' up and down the line?
I want to know 'cause I'm slightly behind the time.



25周年記念にあたって

 
オーサカ=モノレール結成25周年記念にあたって


 そうか、あれから25年が経ったのか・・・。
 そもそもオーサカ=モノレールの目標は何だったろう? 果たしてそれは達成されたのだろうか・・・?

 いろいろあります。「60年代のJBオーケストラのサウンドを出す」・・・これは3〜4割くらいまでなら達成されたかもしれません。「SOUL/FUNKの映画を配給する」という夢は叶いました。ヒーローやヒロインに会うことができたのも、夢がかなった瞬間でした。ジェイムズブラウン、パムグリア、メルヴィンヴァンピーブルズ、その他大勢。
 演奏旅行で多くの場所や国々を巡って訪れる、という目標も実現しました。そしてマーヴァホイットニー、フレッドウェズリー、マーサハイ、サージョークォーターマンとの共演。
 「プライベートジェットでツアーをする」という夢は実現できていませんが、これはまあ出来なくても構いません。

 そんなことより、僕がそもそもオーサカ=モノレールでやろうと考えていたことは何だったか・・・。
 それは、吉田ルイ子の写真をみたときや、『ワッツタックス』を観たときや、そしてソウルやゴスペルミュージックを聴いて心動かされたときの「あの感じ」。「あの世界」にどうにかして僕も足を踏み入れさせてほしい。手で触ってみたい。できることなら、自分でも同じような波動を発生させてみたい。それでした。
 あの、「同胞は団結しよう!」っていうスローガンと、個人主義のエゴイズムがドロドロに混ざり合っているような不思議な空気をもつ時代。ゴスペルの高揚性なのかブルーズの官能性なのか、いまだ判別できない謎の低周波エネルギー。アフリカ大陸、カリブ諸島、アメリカ大陸、そしてヨーロッパの、リズム・音階・音律がレイヤーを成して奥深く混ざりあっている音楽。しかもそれはあの超大国アメリカの最下層からやってきたダウンホームな音楽なのだ。いや違う、虚しい夢を売る商業音楽だ。いや違う、四百年・四千万人の権利闘争と一体となった魂の音楽なのだ・・・。そういう葛藤や矛盾。それを自分なりに消化して、体現してみたい。

 数年前の夏のある夜、盆踊りに出かけたら、祭りはすでに終わって後片付けがおこなわれていました。「あれ、どこかで味わったことのある感覚だぞ」と妙な興奮をおぼえました。
 僕が吉田ルイ子の本を初めて読んだのは1991年ごろでした。その時点で、"Civil Rights Movement"とか"Soul Music"とか"Black Power"とか"Funky Music"という名の「祭り」(不謹慎な喩えかもしれないが)は、とうの昔に終わっていました。そうとは知らずいそいそと出かけたのは愚かだったか、、。いや、そうでもないだろう。もしかしたら祭りはまだやってるかもしれない。あらたに興すことだってできるかもしれない。問題はこれからのことなのです。

 ご存知のように、いま、オーサカ=モノレールは、山縣賢太郎&淡路泰平(tp)向井志門(ts)速水暖&池田雄一(g)大内毅(b)木村創生(d)そして僕という顔ぶれで、これで毎週2回も3回もリハーサルスタジオで練習しています。バンドの息も相当に合ってきて、要するに、また新しい黄金期(〈第八黄金期〉と僕は呼んでいる)が始ったばかりです。
 そしてそのハイライトは、何回目かのヨーロッパ遠征、「インプレッションズ」や「ジャクソン・シスターズ」とのツアー、そして二回目のアメリカ遠征になるはずなのです。

 四半世紀やってこれたのは、苦労をともにしてくれたバンドメンバーと、途絶えることなく足を運んでくださるリスナーの皆さんのお陰です。
 すみませんけれども、まだまだ頑張りますので、今後とも応援を賜りたく、なにとぞ宜しくお願いします。

 中田亮

25 year show flyer Bオリジナル1101.jpeg

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