前投稿(その1)で、ギャンブルの本質は、「持たざる者を食い物にする」ということだと書きました。
それでも、もしかしたら「カジノはお金持ちが集まるところだから、お金持ちから取るのはエエんちゃうの?」という意見があるかもしれません。
たしかに、カジノといえばタキシードなどを着た紳士淑女がルーレットをやっているイメージがあります。(ただのイメージだけど。)
すこし前に、どこぞの大会社の御曹司が、たしか一晩にウン億もスッたというようなニュースもありました。さすがにタキシードは着ていませんでしたが、たしかに高価そうなジャケットやシャツを着ていました。
しかし、カジノは富豪が遊ぶところ、という印象は虚像だと思うのです。
実際には、カジノにはルーレットの横に大量のスロット台があって、そちらはTシャツを着た人々で埋め尽くされています。それが本当のカジノの姿です。
「御曹司がウン億もスッた」という話は、そこだけを見ると、あたかも「金持ちのバカ息子が恥をかき、カジノは儲かった」かのように聞こえます。しかし実のところ、その御曹司はギャンブラーなのですから、その「ウン億」のなかには「以前にカジノで儲けたお金」も含まれているはずです。大半は、前にでていったお金が帰ってきただけなのです。
つまり、本当の上客は、「ルーレット台を囲む富裕層」ではなく「大勢のスロット台の庶民」なのです。
カジノリゾートとは日本語で〈賭博場〉です。横文字にしただけです。なんら本質は変わりません。
要するに、大阪府は、または安倍政権は、〈大阪のおっちゃん達〉からカネをまきあげて財政再建しようとしている。〈中国から来た金持ち〉ではない。
カジノが開業して少し経ち、おっちゃん達が苦しみだした頃には、維新の議員がこう言うでしょう。「生活保護をもらってギャンブルをやっている人が多い。そんな人は救済しなくてよい」・・・ツイートが目に浮かびます。
(もちろん、その頃には維新なんて政党は、退治されて見当たらなくなっているよう切に望んでいますが。)
カジノをつくって、大阪が良くなる事なんぞ、本当に一つもないと思います。
(その3へつづく)