明日、だれに投票するか


明日は横浜市長選です。
僕は、もうかれこれ16年間ほど横浜市民です。

いうまでもありませんが、横浜市は370万をこえる人口をかかえる日本第二の巨大都市。
市長選とは、その人たちの暮らしを直接的に預かるといってもいい、ものすごく大事な選挙です。

結論からいいますと、そんな重要な選挙で(もちろん人口の少ないところの首長選挙だって大切ですが)、信じられないような、とんでもないが起きているわけです。
もう、これは日本の大問題なわけですよ。

さて、心を落ち着かせて書いてみたいと思います。
主な立候補者は、下記の五人です。

田中康夫(元長野県知事、作家)
小此木八郎(前国家公安委員長)
山中竹春(元横浜市大教授)
林文子(現市長)
松沢成文(元神奈川県知事)

(さらに数名いらっしゃるが、割愛。ところで、元衆院議員の福田峰之というのが居るのだが、これは、僕の住んでいるところの選挙区で自民党の衆議院議員だった人物。この人のポスターは「水素エネルギーが地球を救う」とデカデカと書いてあって、そこらじゅうに貼られていた。そういうトンデモ議員だったのですが、なんと副大臣だかの職をもらっていた。これだけで、いかに現在の自民党が人材不足にあえいでいるか、腐敗しているかがよく分かる。)

さて、くわしい話はほかの新聞やら何やらにゆずります。
よーするに、下記のようなことです。

小此木・・・自民。菅義偉首相の舎弟。
山中・・・立憲と共産。江田憲司がつれてきたトンデモ教授。
田中・・・なにを思ったか、突然出馬。
松沢・・・維新。とりあえず出るだけタダ(ほとんど)、みたいな。反自民の票を割って、覚えが目出たい。
林・・・現職だが自民が離れたので当選の見込み無し。

七月中頃のことです。
僕は、田園都市線の青葉台という駅にいましたら、立憲民主党カラーの青色が目立つ、ちょっとした人だかりがあったのです。
「本人です」と書いたノボリがありまして、僕はそこで、初めて今回の立憲民主党の推す市長候補は「山中竹春」という人だと知りました。
当然、どんな人だろう?と知りたくなり、近づいてゆきました。
数人の人と握手をしています。(握手といっても、コロナなので、グーをつくってチョンと合わせるだけです。)
僕も、一言二言しゃべってみようと思い、並びました。そして「頑張ってください!」と言いました。
一緒にいた僕の娘に「お嬢ちゃん、それ、おもしろそうな本だねえ」などと話かけています。
僕は、(いやいや、そんな子供好きアピールはどうでもいいから、大人のほうに向けて、出馬の覚悟を見せてくれよ)と思いました。
「頑張ってください! どうなんですか、一本化はできそうなんですかっ!?」と訊きました。
つまり、立憲民主党と共産党の候補を調整できそうなのか、という質問です。(僕も専門家ではないので、語句の使い方が正しいかどうかよく分からないのですが。)
「ハハハ、これは社長さん、手厳しい。いま、頑張ってるところです!」とか、そんな答えが返ってくるのかなと想定していました。
ところが、答えは、このようなものでした。
「・・・・。」
なんて答えたらよいか、困っているようでした。
答えを用意していなかったのでしょう。
僕は、ちょっと意地悪な質問をしちゃったかなと思い、こう言いました。
「頑張ってください。IRもいいけど、給食もお願いしますよっ!」
ご存知のかたも多いと思いますが、中学校給食は、横浜の大問題なのです。
横浜市は政令指定都市として唯一、中学校で給食がないのです。
希望する生徒だけが、民間業者のつくる「ハマ弁」と呼ばれる弁当を注文できる、という評判の悪い制度が導入されています。
そうしましたら、山中候補は、これに対しても答えを用意していなかったと見えて、きょとんとして何も答えないのです。
僕はもうびっくり仰天しました。
横浜市長選に出馬予定と明言して街頭に立っている人物が、給食問題について一言もコメント出来ないんですよ。
給食問題は、本人に興味があるかないか、そんなの知りませんが、とにかく横浜市長選挙ではカジノ問題と一、二をあらそう一大争点なのです。
しかも、この人物は立憲民主党の立てている人物である。
そんなバカな。信じられません。

僕は、もう一瞬にしてカンカンになってその場を去りました。

江田憲司もそこに居て、僕は一言二言しゃべった(このときが初めてではない)のですが、相変わらず顔はニコニコしていますが、「面倒くさそうな奴だな」と見るや、パッと無視するんです。
もしかしたら、山中竹春も、江田憲司から「ややこしいことを言ってきたら、そんな奴ほっとけ」と教えられていたのかもしれません。

《パッと一言二言かわして、頭のネジが何本も抜けてそうに見えたが、じつは政治家として素晴らしい人物だった》
そんな奇跡がおこったらいいのですが、その後の情報に接するにつけても絶望的です。

会社の面接をやってるのではないのです。こちらは人柄や政策を一瞬で判断します。
政治家は第一印象だって大事でしょう?

「立憲民主党(と共産党)を応援することでしか、日本の未来は無い!」と考えていた自分が、じつに情けないというか、考えが浅かったというのか、本当に腹立たしい気持ちになりました。
一言でいえば「裏切られた」という気持ち。
でも、そんな感情を抱くのは本来であればダメだ。
政党と市民の関係は、「信用して委託する」というよりは、「選択して評価する」という感覚であるべきです。

まあ、とにかく、僕はカンカン。
世の中というものは、僕なんかが考えているより遥かに、厳しく、道は険しかった・・・。
って、当たり前といえば当たり前だが。

さて、前置きが、ものすごく長くなったのですが、ここからが本題です。
ここまでの文章は、「市民として言わねばならぬ事を言う」すなわち「立憲民主党を叱咤激励する」です。

よーするに、こういうことです。
立憲民主党と共産党の共闘を応援するしかない。
厳しく叱りつけながら、激しく応援しなければならない。
いち市民としては、江田憲司ごときに心が折れて、立憲民主党を憎んではいけないのだ。

とにかく、自民党の傀儡みたいなのが立憲民主党のなかに居座り、こともあろうか共産党までがそれを応援するという地獄絵図になっている。ここから早く、立憲民主党は脱けだしてほしい。そう切に願う。

(本当は、それを実現するためには、市民が団結して「数」を生み出さないといけないのだ。だからこれは本当は僕たちの責任なのだろう。)

共産党については、僕は今回は独自候補を立てたほうが良かったと思う。
共産党の選挙運動をやっている人たちが気の毒です。
この調子だと、みんな共産党から離れて行ってしまわないかと心配です。
共産党の幹部の人だって、これ以上立憲民主党と一緒にやってられるかい!ってなるんじゃないのかな。
そうなると、また自民党や維新がのしてくる結果になる。

こんなネガティヴなことしか書いていないブログを書くのは、「選挙運動」としては不正解なんだろうなあ。
もっとイイこと書いて、みんなで誰かを当選に導くべき。
どこかに希望があると、人に伝えてゆくべき。
希望はある。それは僕たちが団結すること。リベラズムをひろめること。

元維新のオポチュニスト・田中康夫に投票する奴は、市民の敗北だ!
なーんていうことは、僕は思いません。
まあ、この候補のなかで一番マシな人物は田中康夫です。
だから、短期的にみたら田中に投票するのが合理的な行動だと僕は思います。
しかも、田中に投票することは、立憲や共産にお灸を据える、という意味も持つ。
田中に投票するのも仕方ないことだと思う。
ただ、僕の考えとしては、「立憲民主党と共産党をきびしく批判しながら、はげしく応援するべき」というテーゼにしたがって、ギリギリのところで山中のほうに投票するということです。
立憲民主党に反旗をひるがえすのは、立憲民主党が権力の側にまわったときからで良い。いちおう。

と思いました。
みなさん、おつかれさまです!  (おわり)

2021年9月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

月別 アーカイブ