2020年3月アーカイブ

I.G.Y.(ドナルドフェイゲン 1982年)

 
"INTERNATIONAL GEOPHICAL YEAR" by Donald Fagen
「国際地球観測年(1957年〜1958年)」
ドナルド・フェイゲン
1982年発表




星条旗の下 勇ましく言い切れる
夢は現実になりつつあると
もはや誰も否定できない
僕たちの未来は輝かしいんだ

あの黒く光る鉛の列車にのって
海底の線路をいけば
ニューヨーク〜パリ間はたったの90分
人類は1976年までには完璧になる

 素晴らしい世界が僕たちを待っている
 自由と栄光の時が僕たちを待っている(くりかえし)

宇宙ステーションへの切符を買おう
いまのうちに これは出来レースさ
空のうえで行われるショーを観劇
僕たちの勝利をよく見てて

地上の僕らは 都会で遊び尽くそう
都市は太陽光発電でまかなわれている
流線型の世界 お天気も問題ない
皆がスパンデックスの上着をもっている

 素晴らしい世界が僕たちを待っている
 自由と栄光の時が僕たちを待っている(くりかえし)

あのキラキラ光る鉛の列車にのって
海底の線路をいけば
ニューヨーク〜パリ間はたったの90分
(世界中の音楽家は休みがふえる)
重要な政策決定は機械がやってくれる
そのコンピューターを開発したのは
思いやりがあって 将来のビジョンを持った人さ
機械にまかせておけば
まもなく僕たちは完全人間になる
永遠の自由と永遠の若さを手にいれる

 素晴らしい世界が僕たちを待っている
 自由と栄光の時が僕たちを待っている

 素晴らしい世界が僕たちを待っている
 自由と栄光の時が僕たちを待っている


Standing tough under stars and stripes
We can tell this dream is in sight
You've got to admit it at this point in time
That it's clear the future looks bright

On that train all graphite and glitter
Undersea by rail
Ninety minutes from NewYork to Paris
Well by seventy-six we'll be A.O.K.

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free

Get your ticket to that wheel in space
While there's time the fix is in
You'll be a witness to that game of chance in the sky
You know we've go to win

Here at home we'll play in the city
Powered by the sun
Perfect weather for a streamlined world
There'll be spandex jackets one for everyone

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free

On that train all graphite and glitter
Undersea by rail
Ninety minutes from NewYork to Paris
(More leisure for artists everywhere)
A just machine to make big decisions
Programmed by fellows with compassion and vision
We'll be clean when their work is done
We'll be eternally free yes and eternally young

What a beautiful world this will be
What a glorious time to be free


『きらめく星座』を観たあとに。

 
星座表-thumb-570x805-84793.jpg

『きらめく星座』を観劇しました。
太平洋戦争開戦の前夜、自由がうしなわれてゆく様をえがいたお芝居を見終えて、すっと戻った現実の世の中では、イベントの自粛要請や休学要請で大騒ぎしているので、まるで、突然この世界のうえに芝居小屋の屋根ができたような、もしくは、僕たちが芝居の舞台に乗っかっているような不思議な気分になりました。

戦争と伝染病はまったく意味が違うのかもしれませんが、やはりよく似ている点があると思います。それを僕たちは見過ごしてはいけないと思います。

それは、あの「自粛」というやつです。
政府は、コンサートなどの催し物の、自粛要請をだします。中止命令はだしません。
休学命令はださずに、休学要請をだします。
感染をふせぐために必要なことであれば、専門的知識にもとづいて「命令」をだせばよいのですが、否、命令をださねばならないのですが、政府は何故かそのような行動をとりません。
命令をだせば責任をともなうからです。
自粛という空気を煽るほうが、簡単なのでしょう。国民が国民を監視しあうほうが国の隅々までいきわたるし、なにより、政府はなにも責任をとらなくて良いのです。

その命令が適切でなかったことが後に判明したら誰が辞任するのか。
休学にあたって学校の先生はどうしたらよいのか。
給食をたべることのできない子供は大丈夫なのか。
日中に子供を預かる体制はどこまで政府が支援するのか。
給食センターであまった食料をどうするのか。
コンサートなどの中止にともなう金銭的な補償は何かあるのか。
中止命令にしたがわない者にたいしてどのような罰則をもうけるのか、もうけないのか。
そして何より、上記のようなことにたいして、政府への批判がたかまったとき、なんと説明するのか。

こういう責任をすべて有耶無耶にしてしまうのが、この国の政府のやりかたです。
これこそまさに、大西巨人が云っていた《累々たる無責任の体系》というやつでしょう。
誰も責任をとらずに問題を下へ下へと押し付けるという日本社会の本質。

『きらめく星座』は、時代の空気にのまれて結局は権力のいいなりになってしまうという運命のなかで、庶民がさいごの力をふりしぼっているところを描いていたと思います。

伝染病の発生は、政府が悪いわけではありません。
しかし、国の一大事があれば、政府はことなかれ主義ですぐさま責任をほうりなげて国民に押しつけ、そして国民はすすんでお互いの監視をはじめてしまうということを、ふたたび目の当たりにしているように思います。

せっかくだから、この機会によく見ておくべきだと思います。このような世界規模の危機が訪れたとき、政府がどのように逃げてゆくかを。

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