グリッツは食料品店へ、卵は鶏品店へ。

もっと音楽のことを書きたいのですが、いつも政治のことばかり書いているこのブログですが、今日も政治のことを書きます。今日は選挙のことです。

1971年のジェイムズブラウンに「エスケイピズム/逃避主義」という曲があって、15分ちかく、ずっとブラウンとメンバーが会話を楽しんでいるだけの不思議な曲です。1971年録音。


これは何の話しをしているのかといいますと・・・「最近の若者は道に迷っている。そして逃避主義におちてしまっている。辛抱が足らない。俺達、アメリカ南部からやってきた音楽家というものは、どこへ行ってもお里が知れてるんだから、やることをしっかりやって、俺の下で、俺の言うとおりに頑張れば、石の上にも三年でちゃんと報われるさ」という、本当に報われるかどうは知りませんが、いろいろな意味で、味わい深い曲です。(これはブーツィーコリンズのことを言っています。ブーツィーのように自分を過信してバンドを辞めるのは間違っている、と新メンバーたちを諭しているのです。)

曲の一番あたまで、ブラウンがアメリカ南部のことわざ(と思われる)をひきます。曰く、
《グリッツ(挽きトウモロコシ)は食料品店へ。卵は鶏品店へ。》

このように彼は言います。「このことを忘れた野郎は、失くしものをするぞ。(行き先がわからなくなって)うろうろする奴は、ものを落としちゃうんだ」("When you forget that grits is grocery and that egg is poultry, you lose your thing. Now, you can lose your thing by wondering around.")

落とし物をする、と訳すのが良いのか、もっとエグくして「うろうろしていると追い剥ぎに遭うぞ」と訳したほうが良いのか。とにかく、何を買いにきたのか、どこにいったら買えるのかをしっかり頭にたたきこんでいないと、道に迷って、買い物を持ち帰ることができないばかりか、そのためのお金まで無くしちゃうぞ、ということわざのようです。

そこで、別のたとえ話をしてみます。(あまりたとえ話しは得意ではありませんが。)

お好み焼きをつくろうと思います。
そこで小麦粉や豚肉を買いに、スーパーへ出掛けました。
店にいってみると、小麦粉もあるのですが、冷凍のお好み焼きも売っています。
こちらのほうが安くて美味くて手っ取り早い。
小麦粉を一袋買うと余ってしまう。自分で焼くのも時間がかかる。
自分でつくったら面倒だし、美味しく焼けるかどうか、わからない。
考えれば考える程、冷凍のほうが効率が良い。
僕は、冷凍のお好み焼きを片手に、スーパーのなかをウロウロする。

・・・そこでジェイムズブラウンの話しを思い出す。
「そうだ、買いに来たのは小麦粉だったことを忘れていた!」
いつのまにか、「
どの小麦粉を買うか」ではなく、「時間のかかる手作りか、安くて美味い冷凍か」に議題がすり変わっている。そこで、僕は本来の買い物をする。つまり、小麦粉を買う。

なぜ小麦粉を買うべきなのでしょうか。
冷凍も悪くないのです。
「いまだけ」や「自分だけ」ならば、冷凍を買っておけば急場はしのげるのです。
しかし、これからしょっちゅうお好み焼きを食べるのであれば、しかも自分のぶんだけでなく家族のぶんも焼くのであれば、冷凍はやめておこうということになります。
「これからずっと」「みんなのために」であれば、冷凍はいけません。
難しい言葉をつかうと、「長期的かつ包括的」ということです。

さて、ようやく政治の話しになります。

政治というのは、数年ではなく、何十年や何百年にもおよぶ闘いです。
つまり来週末にひかえている参議院選挙というのはその大事な1ページです。

いまこの時点で、挽きトウモロコシを買いに来たのか、卵を買いに来たのか、僕は考え直す。
僕が、僕たちが、本当に求めているのは、平和・自由・平等といったものだった。
そのためには何が必要でしょうか?
そんなことずいぶん前からわかっています。
「リベラルの結集」です。
それが手段です。(つまり食料品店に行く、ということ。)
市民が結集して政党をつくる。その党を激しく叱りながら激しく応援する。
それ以外の道は無いわけです。
つまり、ことわざで云う《グリッツは鶏品店には売っていないし、卵は食料品店には売っていない》のだから、それ以外の方法によって平和が実現できることは無いのです。

冷凍お好み焼きを買うのもそこまで悪くないかもしれない。
でも、しっかり考えているつもりでも、本来の買い物ではないものを買うと余計にお金をすってしまう。または、「ウロウロすることになり追い剥ぎに遭う」。

この場合の「ウロウロ」とは、僕たち市民がしっかり民主主義を理解して日々の行動ができるようになるまでの時間のことを指しています。「追い剥ぎに遭う」というのは安倍政権のようなものが日本の庶民の暮らしを破壊していくことを指します。

九〇年代からリベラルの結集が求められている。
とくに2015年以来、第二次安倍政権の腐敗ぶりを目の当たりにして、野党共闘しか道はないことを深く理解してきたはずです。
リベラルの結集。それしか道は無いと思う。

すなわち、この選挙でも、ひきつづき、立憲民主党や共産党や社民党をしっかり応援することが、本当に本当に大事となっていると思います。


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