場所:大阪 東梅田 DO WITH CAFE
えー、みなさん、こんにちは。
オーサカモノレールの中田といいます。すんませんが、宜しくお願いします。
今日はですね、〈ダイバーシティー〉について、なんかしゃべってくれということで。
大きなお題をいただいて困っているのですが、僕なりに頑張ってみようと思います。
何をしゃべっていいのやら。
でもまあ、僕はですね、そもそも、いちおう、アメリカの黒人音楽といわれるものに憧れていまして、 昔、子供のころは、「黒人になりたい」なんてアホなことを考えていたんです。
言うまでもないことですが、それは不可能ですし、そんなことを言ってはイケナイんですけれども。
でも、僕にとっての〈入り口〉ということやったんですね。
みなさんはどうですか、なにか「違うもの」になりたいとか思ったことはありますか。
それは可能でしょうか?
そこにどんな問題が含まれているでしょうか?
さて、それでは本日の予定をみてください。
(読み上げる。)
こんな感じでいきたいと思います!
時間が足りるかどうか分からないんですが。
それでは一番からいきます。
えー、みなさん、こんにちは。
オーサカモノレールの中田といいます。すんませんが、宜しくお願いします。
今日はですね、〈ダイバーシティー〉について、なんかしゃべってくれということで。
大きなお題をいただいて困っているのですが、僕なりに頑張ってみようと思います。
何をしゃべっていいのやら。
でもまあ、僕はですね、そもそも、いちおう、アメリカの黒人音楽といわれるものに憧れていまして、 昔、子供のころは、「黒人になりたい」なんてアホなことを考えていたんです。
言うまでもないことですが、それは不可能ですし、そんなことを言ってはイケナイんですけれども。
でも、僕にとっての〈入り口〉ということやったんですね。
みなさんはどうですか、なにか「違うもの」になりたいとか思ったことはありますか。
それは可能でしょうか?
そこにどんな問題が含まれているでしょうか?
さて、それでは本日の予定をみてください。
(読み上げる。)

時間が足りるかどうか分からないんですが。
それでは一番からいきます。
クイズです。「史上初のダイバーシティーバンド」なんですけれども。
さて、誰のことでしょう?
・・・まあ、明確な答えというのは無いんですけど。
「カルチャークラブ。」


・・・まあ、明確な答えというのは無いんですけど。
「カルチャークラブ。」
おっ、そういう答えがありましたか。僕はあまり考えていなかったんですが。そうですよね。代表的な人ですよね。
「Pファンク。」
ああ、いい線ですねえ、ちょっと違うんですけれども。むしろPファンクの元ネタのような人なんですけど。
他にありませんか?
プリンスはどうですか? まあプリンスはバンドではないですけどね。
はい、では、僕の答えはこの人たちです。
僕の答えは〈スライ&ファミリーストーン〉です。1966年に結成されたサンフランシスコのバンドです。
1967年にレコードデビューです。そのアルバム二枚目、三枚目くらいで世界を大きく変えた伝説のグループです。
たとえばプリンスは明らかにスライを下敷きにしていると思います。僕はプリンスのことまったく詳しくないんですけども。
彼らのどこが「ダイバーシティー」なのか分かりますか?
これは、まず人種、つまり肌の色ですね。
黒人と白人が一つのバンドで演奏している、ということです。
他にありませんか?
プリンスはどうですか? まあプリンスはバンドではないですけどね。
はい、では、僕の答えはこの人たちです。
僕の答えは〈スライ&ファミリーストーン〉です。1966年に結成されたサンフランシスコのバンドです。
1967年にレコードデビューです。そのアルバム二枚目、三枚目くらいで世界を大きく変えた伝説のグループです。
たとえばプリンスは明らかにスライを下敷きにしていると思います。僕はプリンスのことまったく詳しくないんですけども。
彼らのどこが「ダイバーシティー」なのか分かりますか?
これは、まず人種、つまり肌の色ですね。
黒人と白人が一つのバンドで演奏している、ということです。
本当にこれは画期的なことで、当時、無かったことだったんです。
「史上初のインターレイシャルバンド(人種混合バンド)」と言われています。
それだけではありません。このバンドには男も女も居るんです。それもポイントです。
七人中のうち二人が女性なんです。ひとりはローズというスライの妹のピアニストです。
もうひとりはシンシアという色の薄い黒人の女性で、強烈な声で叫んだりして、激しい個性のトランぺッターです。
それから、髪型やファッションにも注目してください。おかしな髪型ばかりなんですね。
ヒッピーファッション、アフロヘア、それにシルバーのウイッグ・・・。アゴひげ。
「黒人がヒッピーで何が悪いねん」
「白人がファンキーな音楽やって何が悪いねん」
「女がトランペット吹いて何が悪いねん」
と言っているように見えるわけです。
だから、スライ&ファミリーストーンは、その構成・編成そのものが、自由の街・サンフランシスコから世界へ向けた大きなメッセージだったんですね。
「黒人も白人も仲よく生きろ」とか、
「女も男も、世の中に大きな声を出して行け」とか、
というようなことですね。
それから、「若者の音楽やファッションを受け入れろ」っていうのも大事だったでしょう。
ちゅうわけで、スライ&ファミリートーンが、世界初のダイバーシティーバンドということです。
「史上初のインターレイシャルバンド(人種混合バンド)」と言われています。
それだけではありません。このバンドには男も女も居るんです。それもポイントです。
七人中のうち二人が女性なんです。ひとりはローズというスライの妹のピアニストです。
もうひとりはシンシアという色の薄い黒人の女性で、強烈な声で叫んだりして、激しい個性のトランぺッターです。
それから、髪型やファッションにも注目してください。おかしな髪型ばかりなんですね。
ヒッピーファッション、アフロヘア、それにシルバーのウイッグ・・・。アゴひげ。
「黒人がヒッピーで何が悪いねん」
「白人がファンキーな音楽やって何が悪いねん」
「女がトランペット吹いて何が悪いねん」
と言っているように見えるわけです。
だから、スライ&ファミリーストーンは、その構成・編成そのものが、自由の街・サンフランシスコから世界へ向けた大きなメッセージだったんですね。
「黒人も白人も仲よく生きろ」とか、
「女も男も、世の中に大きな声を出して行け」とか、
というようなことですね。
それから、「若者の音楽やファッションを受け入れろ」っていうのも大事だったでしょう。
ちゅうわけで、スライ&ファミリートーンが、世界初のダイバーシティーバンドということです。
といっても、もちろん、いろんな視点があるので、あくまで一つの説ですけどね。
ぜひ覚えといてください。
さて、それでは、もうすこし深く掘り下げたいと思います。
僕はいま、「史上初の人種混合バンド」であったと言いました。
本当にそうでしょうか?
白人と黒人が音楽を一緒に演奏することがそれほど珍しかったのでしょうか?
あのアメリカで、そんな単純な話ではないんですね。
たとえば、この人達はどうでしょうか?
本当にそうでしょうか?
白人と黒人が音楽を一緒に演奏することがそれほど珍しかったのでしょうか?
あのアメリカで、そんな単純な話ではないんですね。
たとえば、この人達はどうでしょうか?

〈ブッカーT&MGズ〉です。このバンドは1960年代前半に登場したバンドですが、リーダーのオルガン奏者・ブッカーTさんとドラムのアルジャクソンさんは黒人なのですが、ギターのスティーヴクロッパーとベースのダックダンは白人なんです。それでソウルミュージックを演奏したんです。
この人達のほうがよっぽど前なんですよね。
他にももちろんあります。
まあ、ちょっと違うジャンルで、あくまで一例ですが、ジャズの世界から、これはどうでしょうか。
この人達のほうがよっぽど前なんですよね。
他にももちろんあります。
まあ、ちょっと違うジャンルで、あくまで一例ですが、ジャズの世界から、これはどうでしょうか。

マイルズデイヴィスのクインテットです。これの写真は1950年代末です。ピアノがビルエヴァンスという白人なのです。まあ、在籍期間はアルバム一枚の録音だけなので、ものすごく短いですが。
そのほかにも、キャノンボールアダレイのクインテットのジョーザビヌルとか。
当たり前ですが、ジャズの世界にはたくさん白人のプレーヤは居ます。
そしてレギュラーバンドのなかで演奏していた人も多いです。
そんなわけで、1950年代でも、1960年代前半でも、黒人のバンドで白人が演奏している例はいくらでもあると思います。
そんななか、スライ&ファミリーストーンが「初の人種混合バンド」と、わざわざ謳われているのは一体どういうわけなのでしょうか・・・ということを説明してみたいと思います。
(その2)へつづく。
そのほかにも、キャノンボールアダレイのクインテットのジョーザビヌルとか。
当たり前ですが、ジャズの世界にはたくさん白人のプレーヤは居ます。
そしてレギュラーバンドのなかで演奏していた人も多いです。
そんなわけで、1950年代でも、1960年代前半でも、黒人のバンドで白人が演奏している例はいくらでもあると思います。
そんななか、スライ&ファミリーストーンが「初の人種混合バンド」と、わざわざ謳われているのは一体どういうわけなのでしょうか・・・ということを説明してみたいと思います。
(その2)へつづく。