2016年7月アーカイブ

選挙が終わって。

 

参院選挙のつぎの日、つまり月曜日の晩はバンドの練習がありまして、夜はスタジオに集まりました。
電車に乗って、たくさんの人が行き交う駅を乗り継いで、練習スタジオに行きました。
それで、ピアノを弾いたり歌をうたったり、していたわけです。
そんなことをしていたら、いつもの日常、もう二十年もやっている日常が目の前にあり、同日つい昼ごろには、「1930年代が遂に始まった」なんて考えていたのが夢のような気もして、どちらが本当なのか、おぼろげになってきます。
でも、おそらく、どちらも本当なんじゃないかなと思います。

*     *     *

昨年夏、本当にたくさんの人が国会前に通いつめた安保法制審議そして可決から、およそ一年、ついに参議院選挙の日がやってきて、即日開票されました。
2/3議席阻止、そして平和、安保法制反対を訴えて選挙を闘った多くの方々、本当におつかれさまです。敬意を表したいと思います。

2015年春からの一年間は、僕にとってものすごく貴重な一年となりました。「民主主義って何だ?」「憲法とは?」「自由とは?」「平和とは?戦争とは?」ということを考えました。
当然ながらそれは、「音楽って何だ?」「表現って何だ?」ということと直接的に結びついています。
詳しくは、追って書きます。しかしまあ、齢四十を超えて、こんなに開眼させられるとは思いませんでした。

それぞれに一年間、闘ったり悩んだりした一年間だったと思います。それで、僕なりの〈まとめ〉をしたいのですけれども、書きたいことが多すぎて、今日は出来ません。追々やります。
ただ、下記の四つの記事が、およそ僕の一年間を要約しているので、もし読んでいただければ幸いです。

 ③ 2015年9月18日の日記 (2015.9.19)


参院選の開票結果・議席数の分析については詳しい方に譲ります。
総合的な結果は厳しいものでしたが、野党共闘は、大いに健闘したと思います。
昨年の国会前の盛り上がりと野党共闘が無かったとしたら・・・背筋の凍る思いがします。

肝心の「改憲勢力2/3か」については、「まだ決まっていない」ようです。
政党(改憲派四党)で数えるのか、議員単位で数えるのか、ということのようです。
それだけギリギリの攻防だったわけです。
これから無所属議員の切りくずしをして、2/3の賛成票を確保するのだと思います。

テレビ・新聞が、この二週間、徹底的に参議院選挙を報道せずにダンマリを決め込んでいたのに、一夜明けると「2/3議席確保!」「いざ改憲!」と言葉が踊っています。恐怖を憶えずにはおれません。
一体、何をどうやったら、こんなふうに上手にテレビ新聞を操作できるのでしょうか?
よく言われているように、「寿司店で懇親会を開いているから」・・・そんな単純な戦術なのでしょうか。そんな甘っちょろいもんでは無いと僕は思います。
巨大な意志が「改憲」に向かって動いています。
敵はあまりにも巨大で恐ろしい。「戦争への道をまっしぐら」だと危惧するばかりです。

そんななか、僕たちはこれから何をしなければならないでしょうか。
まだまだアタマが整理できていませんが、ざっくりとは下記のようなことだと考えています。

① 軽々しく改憲を語れば取り込まれる。〈日本国憲法〉を学びなおすがよっぽど大事!と伝えたい。
② 平和や自由を訴えるにあたって、その力を高めていかないといけない。
③ ひきつづき、音楽家が平和のために何ができるか、を中心に据える。

今日のところはそんな感じです。
詳しくは、もっと考えます!

2016年7月11日の日記

 

昨日の夜中まではケロっとしていたのだが、朝、駅の売店では、朝刊の一面、参院選を受けて主要紙のすべてがほぼ同じ見出しをつけていた。

それは、「自公圧勝」でもなければ「野党共闘およばず」でも無かった。

「改憲勢力 2/3議席」だった。

今までは「与野党の攻防」だったものが、一夜にして「改憲 対 護憲」にスリ変わったか。

喉がつまり、涙が流れてきた。


「歴史は繰り返さず。人これを繰り返す。」と堀田善衛は言った。

歴史は、未来と過去を含む巨大な曼荼羅にたとえられ、それ自体が繰り返されることはない。ただし、そのなかに存在している、人という小さな存在が愚かに同じ過ちを繰り返していく、という意味だそうだ。


僕が泣いているのは、議席をとられて悔しいからではない。

こんなことは書きたくないが、「改憲勢力」なる言葉が一斉に踊る大新聞に、死体の山を見た。その恐怖で泣いているのだ。


敵は遥かにに巨大だけれども、しかし、これから僕たちはどうしたら良いのか、僕のやってみたいこと、おいおい考えて書いていきます。

「改憲」

 
僕は断じて言いたいんですけれども、「改憲」などというものは、軽々しく語られてはいけません。
それが「リベラル」のあいだでも徹底されていないことは背筋の凍る思いです。
国会議員の七割が自民党で占められているこの日本で、「平和主義的な改憲」などというものはありえません。存在しません。
サンタクロースが煙突から降りてこないことや、空に宇宙船が飛んでいないのと全く同じことです。
これから先50年くらいは、つまり僕やアナタがこの世にいるあいだは、明らかに「改憲」というものは「国家主義的な改憲」でしかありえない。

今年には「改憲議論」がはじまるのかも知れない。
テレビで、書店の店頭で、インターネットで、居酒屋で。
「議論することはいいことじゃん」・・・それは違うと思います。
日本国憲法を広めることのほうがよほど急がれる。
日本国憲法を政治家や行政に遵守させることのほうがよほど急がれる。
火事になっている家屋のなかで、古くなったソファを新調するため家族会議を開いているようなものです。

本当にこれだけは言えると思う。
現状で、いかなる「改憲議論」にも、その先に待っているものは〈戦争〉しかない。

各政党の僕の心象

 

毎回恒例(?)にて、各政党についての思い浮かんだことを、短く、つれづれに書きます。


自由民主党(自民党)★☆☆☆☆
戦後最悪の安倍政権。絵に描いたような戦前回帰ナショナリズム。
いまから「1930年代」が始まる。
星をゼロではなく一つにした理由は、のこりの別動隊をゼロにするため。


民進党★★★☆☆
「リベラルの受け皿」と思いたい。なかなかそうなっていないのだが。
しかし、市民(無党派層)が「自民よりマシ」として選べば、すこしずつ変わっていける、と信じたい。
〈有田芳生〉や〈大河原まさこ〉など応援している人も多い。
こういうのはどうだろうか?
たとえば音楽家と仲良くする。音楽業界と仲良くする。ナショナリズムに抗うリベラリズムの諸団体と仲良くする。芸術家、文化人、出版業界、大学など。そういうところから票を集められるようにする。素人考え。
そのために、文化人が、率先して投票先を公表する風潮をつくらねばと思う。


公明党(星評価なし)
創価学会による政党。自民党の補完政党。
もう何年経つのだろうか、党首討論でも、自民党と対抗する意見をほとんど聞いた記憶がない。「自民のブレーキ役」などというキャッチフレーズが懐かしい。
自民党の補完政党であるので、星の評価はありません。


日本共産党(共産党)★★★☆☆
「名前が悪い」と評価する向きも。しかし、市民が「共産党はダメ」と言うようでは、いつまでたっても日本に民主主義やリベラリズムは浸透しないのでは?
僕はかつての選挙では、だいたいの場合 社民党か共産党かどちらかに投票してきた。今回もそうするかもしれない。


おおさか維新の会★☆☆☆☆
自民党の補完勢力。
恐ろしい憲法改正の道への別動隊。ゆめゆめ心を許してはならない。
星がゼロでない理由は、それですとゼロばかりになってしまうから。


社会民主党(社民党)★★★★☆
「社会民主主義」を掲げ、〈憲法を守る〉ということを訴えている、もっとも良識派の政党。しかし現在は国会議員五人で政党要件ぎりぎり。
〈福島みずほ〉を応援している人は多い。


生活の党と山本太郎となかまたち(生活の党)★★★☆☆
これからどうなっていくのだろう。
政党要件5人を満たすのは厳しいのではないだろうか。
山本太郎の質問が見れなくなればさびしくなる。


日本のこころを大切にする党☆☆☆☆☆
極右政党。自民党の別動隊と理解。


新党改革☆☆☆☆☆
極右政党。自民党の別動隊。


国民怒りの新党★★★☆☆
勇気ある小林節氏による政党。


幸福実現党(星なし)
ポスターをみるたびに幸福でなく不安になる。
こちらも間違いなく自民の補完勢力。


支持政党なし(星なし)
これは届出時に拒否できないのでしょうか?
自民の補完勢力でしか有り得ないだろう。


いわゆる「2012年版 憲法改正草案」

 


自民党が2012年に作成した「憲法改正草案」は、自民党のホームページで読めます。

できればダウンロードしてプリントアウト、これは本当に、ぜひオススメします。


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① この「草案」に、どれほどアホなことが書いてあるか、ぜひ自分の目で確かめてください。

② 日本国憲法(本物のほう。草案じゃなくて)も併記してあるので読めます。

恥ずかしながら、今年、生まれて初めて通読しました。

猛省しています。感動しました。

デザインはダサいですが、本当に素晴らしいことが書いてあります。

第三章まででも良いですから、ぜひ読んでください。サクっと読めます。

ダウンロードまたはPDF閲覧はこちらです。http://bit.ly/292unPK


*    *    *


このような空恐ろしい草案、かつ日本語もおぼつかないような「草案」が臆面も無く発表されるとは、いかなる時代に僕たちは生きているのでしょうか。

三年前の参院選のとき、憲法改正という言葉はチラホラと聞こえていました。しかし、そのとき、2013年7月のブログに僕はこう書いています。


今回の争点は何だろう? 〝アベノミクス〟の正否、消費税増税、日中関係、、、。そういうものだと聞く。しかし「経済成長なんて、ほんまに必要あるんか?」と思う。景気が上向いても、国民所得が増えても、自殺者は減らない。おカネと幸せは本質的に関係ないのだ。「憲法改正」は「ギャグ」みたいなもんで争点ではない。


僕は「憲法改正」を〈ギャグ〉として一蹴していました。「憲法改正なぞ、安倍ごときにできるわけがない」「ネトウヨやヘイトスピーチなんてそのうち駆逐されるから心配ない」と考えていました。僕が学生だった二十年前には、「極右政治家なんて、そのうち消えて居なくなるだろう」と考えていました。その予測は、もののみごとに外れたのでした・・・。


なにとぞ、明日の投票にあたり、好き嫌いにかかわらず、憲法を守る政党に投票していただきたい。

改憲に反対する党とは:

民進党、共産党、社民党、生活の党、国民怒りの党、などです。

改憲勢力とは:

自由民主党、公明党、おおさか維新の会、新党改革、日本のこころ、などです。


明日、どこに投票するか?(東京)

 

【東京選挙区】


あらためて書きますが、これは戦後もっとも重要な国政選挙です。
(テレビでは、いつまでも都知事選の話題ばかりやっている。本当にもうオカシイ。)

 ・憲法改悪をなんとしても阻止する。
 ・「安保法制」の成立後初の国政選挙。
 ・経済政策の失敗を認めさせて退陣を求める。


東京選挙区は、6人区の大激戦です。
壊憲をもくろむ自民党、そしてその補完勢力おおさか維新、新党改革、こころなどを出来る限り排除しなくてはなりません。


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現在、1位蓮舫(民進)、2位中川(自民)、3位竹谷(公明)、4位山添(共産)と目されています。
のこり5位6位の二議席を、小川(民進)、朝日(自民)、田中(お維)の三人が熾烈に競い合っています。


これは何としても小川敏夫に一票を投じて護憲議席を獲得しなくてはならない。
民進党ハト派の代表的人物であり、実績・実力が売りの、実務肌の現職です。

安保法でのデモでも登壇したことは記憶にのこっています。


僕は神奈川県民ですが、もし東京で投票権があったならば、

小川敏夫に投票することにします。


それではみなさん、明日、投票所へ。

夜八時より早く閉まる投票所もあるとのことです(本当にオカシイ)。

気を付けてください。



(何か誤りなどがありましたらご一報ください。修正します。)

明日、どこに投票するか?(神奈川)

 
【神奈川選挙区】

僕は神奈川県民です。

4人区で大混戦区です。自民系二人、民進も二人出馬しています。

主な候補者(五十音順):

浅賀由香(共産、新、党県常任委員) 
金子洋一(民進、現、経済企画庁官僚出身)
中西健治(自民推薦、現、証券会社出身)
丹羽大(お維、新、広告代理店出身)
真山勇一(民進、元、日本テレビ出身)
三浦信祐(公明、新、元防衛大准教授)
三原じゅん子(自民、現、厚労委員長) 
森英夫(社民、新、看護師)
清水太一(こころ、新、元会社員)


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三原(自民)・三浦(公明)の二人は当選確実視されているようです。

残り二議席を、四人が激しく一列に争っていると報じられています。


最悪のパターンは、民進がとも倒れして、〈自公自維〉。これは避けて欲しい。
実際には、〈自公民自〉となる可能性は高いのではないか。
さすがに〈自公民民〉は無いだろう。
〈自公民共〉を狙うのが良い。

憲法改正阻止を願い、安部政権に一矢を報いるために最善の策として、
明日、僕は、共産・あさか由香に投票することにしています。



みなさん、明日は投票所へ行きましょう。
夜八時より早く閉まる投票所もあるそうです。ご注意ください。




(記事に明らかな誤りなどがある場合はご一報ください。訂正します。)
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