2014年8月アーカイブ

『RIPTIDE』曲解説:Calinga

 
音楽と関係ある度:★★★★☆

池田雄一が仕切って、大きな楽譜をつくって録音しました。楽譜のあるレコーディングもたまには良いなと思いました。
作曲・編曲としては、池田は1969年のハービーハンコック「Fat Albert」のなかの楽曲をイメージしていたそうです。それで僕は「いやーさすがにこのエレピは俺には無理やー」ということで、少し手直しが入ったことと、メロディがビブラフォンの音になりました。最終的な仕上がりとしては、とくにハイハットとワウギターがあるから、1972年のジャズファンクってかんじの耳障りになったかな、と思っていますがどうでしょうか。
タイトルは、深い意味はありませんが響きがキレイなのでこういうネーミングになりました。こういう名前の山がアルゼンチンにあるみたいです。

『RIPTIDE』曲解説:Fruit Basket

 
音楽と関係ある度:★★★★☆

これは、1970年代中期のディスコ黎明期のイケてない頃をイメージしてつくりました。といっても「ダメ」とか「キライ」と言っている訳ではないんです。JBでいうと「Everybody Doin' The Hustle」などの頃ですね。加えて、「ジェイムズブラウン、1979年サンタクルズ」というライブビデオが出回っていますが、そのなかでパーカッション奏者のジョニーグリッグスがやっているウッドブロックがカッコよくて、これを前から演ってみたかったんです。Youtubeでもありますからぜひ聴いてみてください。
「フルーツバスケット」というのは「イケてる姐ちゃん」みたいなのを意味しています。だから、(She's A) Fruit Basketにしたほうが分かり易かったんですが、また同じになってまうナと思って、そのままにしておいただけです。

『RIPTIDE』曲解説:The Horse

 
音楽と関係ある度:★★★★☆

クリフノーブルズ&カンパニーのカバーです。1968年の曲です。1968年の夏前ですかね。この頃って、アーチーベルの「Tighten Up」やヒューマセケラの「Grazin' In The Grass」が流行っていたんですよね。僕たちがライブのレパートリにしているバーバラアクリン「Am I The Same Girl」(またの名をヤング=ホルト合名会社「Soulful Strut」)も、ビートは違うけれど、よく似たコード進行です。ちなみに、黒田大介氏が「Tighten Up系ちゅうのがあるんや」とよくおっしゃっていました。すぐ思いつくのは、例の、アーニー&トップノーツの「Dap Walk」や、同じくテキサスサザン大学トロナドズの「Gettin' The Corners」などでしょうか。要するに「ブーガルー」と呼んだらいいんでしょうかね。
ゲストミュージシャンの安部泰朗氏がコンガではなくボンゴをオーバダビングしてくれました。何度かご一緒させてもらっていますが、ほんまバッチリな感じでやってくれます。前曲「Riptide」もそうです。(コンガ/ボンゴって、やりだしたらどの曲にもカブせたくなるから危険です。)

『RIPTIDE』曲解説:(She's A) Riptide

 
音楽と関係ある度:★★★★☆

最初はダイク&ブレイザーズの「Let A Man Be A Man」みたいなファンクをやろう、といってリハーサルを始めたのですが、途中で色々と変化していって、最終的にこういうのになりました。あとで山縣賢太郎に指摘されたことには、ホーンのリフがアースウインドファイアのアレと同じだった、、、。ははは、まあ、そういうこともあるでしょう。
最後のほうに出てくる木村創生のドラムソロがとても良くて気に入っています。
歌詞のほうは共同プロデュースのDJパリが書きましたが、「荒波」という意味で、「あの女はRiptideだぞ、惚れたら痛い目にあうぞ、気をつけろ〜」という内容です。もちろん深い意味はありません。

『RIPTIDE』曲解説:The Drunk

 
音楽と関係ある度:★★★★☆

この曲はですねえ、ジェイムズブラウンの1970年の曲をそのままカバーしただけです。
ヒネリは加えず、そのままモロにやりました。そこに何の意味があるのかと言うと、意味はあまり無いです。オリジナリティとか、無い。でも「そのままモロにやるのがオリジナリティ」という逆説でこのアルバムをスタートさせている、というくらいのことです。
オリジナルは、JBプロダクションなんですけど、デイヴィッド・マシューズが仕切ったであろうものです。これぞファンク!という曲です。すべての要素が入っている。コードはモードジャズの要素とR&Bの両方だし、ホーンはラテンぽいし、でもバンドはある程度は荒削りで、キックは「スカトトカトトト」と言ってるし、、、。
こないだも喋ってたんですが、ファンクは1970年を境界として、特にクール&ギャングに代表されるような新しいジャズのセンスにとって替わられたと思うんです。この曲はそのあたりを表しています。

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