2011年6月アーカイブ

音楽と関係ある度:★★☆☆☆


今年はじめ、したがって地震の前だったけれども、NHK特集「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」という4回シリーズの番組をみた。このシリーズの大要は、日米開戦は、一般によく言われるように「軍部が暴走したため」におこったというよりは、直接的には1940年から1941年にかけて近衛文麿内閣が日米交渉の譲歩への決断を先送りにし続けたこと(決断力不足)であるとするものだった。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/110306.html

「日米交渉が暗礁に乗り上げ、妥結の見通しがみえない中、首脳部は、(中略)各組織の自壊を招く"戦争回避"より、3年間の時間を稼ぐことのできる"開戦"の方に運命を賭ける」
いまの日本はこれと全く同じ状態ではないのだろうか? つまり内閣も国会も、福島原発の爆発事故・メルトダウンの被害(来るべき「敗戦」)の規模に目をつぶって時間稼ぎをやっているのだ。「逃げてください。ただし日本政府はもはや補償できません」という勇気がない。内閣不信任案と菅内閣退陣の騒動もその延長ではないだろうか。使える「言い訳」だから。「あのときは、とにかく菅さんに降りてもらわないと復興が前に進まないと考え、政局をやるしかなかったんです」という理屈にすがっているのではないか。

Groove とは何か

 
音楽と関係ある度:★★★☆☆

「グルーヴ」という言葉がある。FUNKミュージックやその周辺に魅せられた人なら誰でも多くの思いを込めてこの言葉を使う。しかしこの言葉は定義がそれほど確かでないようだ。英語では「このグルーヴって、演奏してるの誰?」とか「じゃあ俺、いまからラップを録音するから、グルーヴをプレイバックしてください」というように使うみたいだ。「バックトラック」というのとほぼ同義。
英語の本来の意味は、「溝(みぞ)」という意味だ。特に、アナログ・レコードで針がすすむ「わだち」を指してよく使われる。つまりこの言葉は、「決まった型があって、ひとたびその型にハマれば、あとは自動的に進むことができる、というもの」。それが「グルーヴ」。

1