基礎をかためる英語講義:第三回(全15回)子音
2023年9月公開
本日は、全15回講義の第三回目となります。
今日は子音をまなびたいと思います。
本日で、子音のすべてを網羅してしまいましょう。
子音はいったいいくつあるのでしょうか?―――ぜんぶで24個です。
母音は前回やりましたので、これですべての母音とすべての子音を知ったことになります。
これにて〈音節〉をつくることができます。
しつこいようですが、英語の本質とは、
子音 + 母音 + 子音 = 音節
ひとつの音節 → ひとつの意味
ひとつの意味 → ひとつの単語
たとえば、
子音 [b] + 母音 [æ] + 子音 [g] = 音節 [bæg]
ひとつの音節 [bæg] → ひとつの意味(かばん)
ひとつの意味(かばん) → ひとつの単語「bag」
これが英語の出発地点となるわけです。
本講義、第三回の結論をさきにお伝えしましょう。
それは三つあります。
・英語では、子音だけで存在できる。(日本語では子音は単独で存在できません。)
今日は子音をまなびたいと思います。
本日で、子音のすべてを網羅してしまいましょう。
子音はいったいいくつあるのでしょうか?―――ぜんぶで24個です。
母音は前回やりましたので、これですべての母音とすべての子音を知ったことになります。
これにて〈音節〉をつくることができます。
しつこいようですが、英語の本質とは、
子音 + 母音 + 子音 = 音節
ひとつの音節 → ひとつの意味
ひとつの意味 → ひとつの単語
たとえば、
子音 [b] + 母音 [æ] + 子音 [g] = 音節 [bæg]
ひとつの音節 [bæg] → ひとつの意味(かばん)
ひとつの意味(かばん) → ひとつの単語「bag」
これが英語の出発地点となるわけです。
本講義、第三回の結論をさきにお伝えしましょう。
それは三つあります。
・英語では、子音だけで存在できる。(日本語では子音は単独で存在できません。)
・英語とは子音がつよい、母音がよわい言語である。
・英語の子音はぜんぶで24個。(日本語話者にとって難しいのはわずか数個。)
ということです。
難しいのは母音のほうです。子音の発音はそれほど難しくありません。
「LとR」とか、ほんの二、三のことを習得したらよいだけです。
ただし、「子音を強く発音する」というのがちょっとコツや慣れが必要です。
なんてったって、子音だけで存在できるんですから、日本語からすると逆立ちしているような世界です。
この「子音を強く、母音を弱く発音する」をすぐ出来る人はほとんどいません。
これができたら黒帯レベルです。
今後ゆっくりできるようになったらいいだけで、本日のところは、「そういうもんだ」との知識を得たと思ってください。
(やらない、という意味ではありません。あらためて第五講義でやります。)
それでは子音を学んで参りましょう。
[1] 子音をまなぶ準備 (アルファベットの考察)
突然ですが、せっかく子音の勉強をするので「アルファベット」のおさらいを平行してすすめてみたいと思います。
そうすれば、子音の何たるかが分かるだろうと思うのです。
「アルファベット」は下記の26文字のことです。
これは誰でも知っているとおりです。
(大文字)
A, B, C, D, E, F, G, H, I, J, K, L, M, N, O, P, Q, R, S, T, U, V, W, X, Y, Z
(小文字)
a, b, c, d, e, f, g, h, i, j, k, l, m, n, o, p, q, r, s, t, u, v, w, x, y, z
ちなみに、「アルファ」というのはギリシャ文字の「α」のことです。
「ベット」というのは「ベータ」すなわち、ギリシャ文字の「β」のことです。
「A」の起源が「α」で、「B」の起源は「β」です。
ですから「アルファやベータ」。すなわち「ギリシャ文字」ということですね。
要するに、「文字」ということでしょう。
アルファベットをつかっているのは英語だけではないことに注意してください。
フランス語も、スペイン語も、ドイツ語も、イタリア語も、オランダ語も、ベルギー語も、スウェーデン語も、みんなアルファベットを使っています。
さらに、ロシア語も、ポーランド語も、ブルガリア語も、見慣れない文字が増えますが、やはりアルファベットを使っています。
・・・ということは、アルファベットをやったからと言って、英語ができるようにはならないわけです。
日本語を学ぶ場合には、ずいぶん勝手がちがいます。
「あいうえお・・・」の五十音表をまなぶだけで、発音は九割がたオシマイで、文字も基礎が出来たことになります。
山にたとえるなら、五十音表だけですでに日本語の六合目か七合目くらいまで登ったことになります。
英語で、日本語の五十音表に相当するものは、アルファベットではありません。
であれば、アルファベットとはそもそもなんぞや、ということになります。
アルファベットとは、すなわち、「母音または子音をあらわすために使う文字(記号)」なわけです。
たとえば、「a」は、15個あるうちの母音 [eɪ] または [æ] などをあらわします。
「b」は、24個ある子音のひとつ [b] をあらわします。
つまり、母音用のアルファベットと子音用のアルファベットがあるわけです。
それでは子音をあらわすアルファベットをみてゆきましょう。
かならず声にだしてすすんでください。
a(エイ), b(ビー), c(スィー), d(ディー), e(イー), f(エフ), g(ジー), h(エイチ), i(アイ), j(ジェイ), k(ケイ), l(エル), m(エム), n(エヌ), o(オウ), p(ピー), q(キュー), r(アール), s(エス), t(ティー), u(ユー), v(ヴィー), w(ダブル・ユー), x(エクス), y(ワイ), z(ズィー)
これを声にだしましたら、あることに気が付きます。
アルファベットの前半は、ほとんどが「イー」でおわっていることです。
「ビー」とか「ジー」とかです。それが、八つありますね。
あともうひとつ、グループ分けできることに気付くと思います。
そうです、最初に「エ」がくるグループがけっこうありますね。
「エス」とか「エム」とかです。それが、六つあります。
さらにもうすこしグループ分けができます。お分かりになるでしょうか。
そうです「エイ」でおわるものがあります。
「ジェイ」と「ケイ」の二つだけですが。
「イーで終わる子音字」と「エで始まる子音字」と「エイで終わる子音字」で色わけをしました。
発音記号を付しました。もう一度声にだして読んでみてください。
a [eɪ] , b [bi:] , c [si:] , d [di:] , e [i:] , f [ef] , g [dʒiː] , h [eɪtʃ] , i [aɪ] , j [dʒeɪ] , k [keɪ] , l [el] , m [em] , n [en] , o [oʊ] , p [pi:] , q [kju:] , r [ar], s [es] , t [ti:] , u [ju:] , v [vi:] , w [dʌbl-ju:] , x [eks] , y [wɑɪ] , z [zi:] ,
三つの分類ごとに並び替えてみました。ふたたび、声に出してみてください。
b [bi:] , c [si:] , d [di:] , g [dʒiː] , p [pi:] , t [ti:] , v [vi:] , z [zi:]
f [ef] , l [el] , m [em] , n [en] , s [es] , x [eks] ,
j [dʒeɪ] , k [keɪ]
これら子音字は、おまけの母音(「イー」とか「エ」とか「エイ」の三種類)をくっつけて読むようになっています。
きっと、英語の人たちだって、子音だけだと読みづらいからそうしているのでしょうね。
[2] アルファベット1字であらわされる子音
さあ、いよいよ、余分な母音の部分すなわち「イー」や「エ」や「エイ」を取り除いて、子音だけにする作業にとりかかりましょう。
母音をのぞいて、下記を声にだしてみてください。
下記から[i:]をとりのぞいてみてください。
b [bi:] , c [si:] , d [di:] , g [dʒiː] , p [pi:] , t [ti:] , v [vi:] , z [zi:]
下記から[e]をとりのぞいててください。
f [ef] , l [el] , m [em] , n [en] , s [es] , x [eks] ,
下記から[eɪ]をとりのぞいてみてください。
j [dʒeɪ] , k [keɪ]
どうですか、できましたか?
すこし、頭がこんがらがるかもしれません。
しかし、すぐ慣れますから数回トライしてみてください。
「b」(ビー)から「イー」という母音をとりのぞくと、カタカナで書けば「ブ!」というようなかんじです。
「c」(スィー)から「イー」という母音をとりのぞくと、カタカナで書けば「ス!」というようなかんじです。
「d」は「ドュ!」みたいなかんじ、「g」なら「ジュ!」みたいなかんじです。
「p」は「プ!」みたいな、「t」は「トゥ!」みたいな。
「v」は「ヴ!」みたいな、「z」は「ズ!」みたいな。
「m」は「マ!」みたいな、「n」は「ナ!」みたいなかんじです。
「s」は「ス!」みたいな、「j」は「ジュ!」みたいな。
「k」は「ク!」みたいなかんじです。
「f」と「l」は、カタカナでかくのが困難なのでかんべんしてください。
はい、いかがでしょうか。
だいたいで良いのです。すぐに上手にやれるようになる必要はありません。
おいおい、英語というものに慣れていけば、出来るようになります。
いまは、「しくみ」を理解していただくことが大事です。
僕の云う「しくみ」とは、
・アルファベットの子音字は、子音とおまけの母音で読むことになっている。
・つまり、おまけの母音をとりのぞけば子音になる。
・英語話者は、子音だけで発音できるものである。
ということです。
ここまでで15個ありました。
ただし、お気づきのことと思いますが、「c」と「s」は同じです。
「g」と「j」も同じ音(おと)になります。
ですから、じっさいには13個です。
ということは、これで半分まできましたね。
残りは12個です。
あ、ちょっと大事なもの、「L(エル)」の発音のことを忘れていました。
「L(エル)」の発音について説明します。
このアルファベット「エル」は発音記号で書きますと、[el]です。
まず「エ〜」と言います。すこし伸ばしておいてください。
それを言い終わるときに、しめくくりとして、舌を、上の前歯のうしろにあててください。
前歯の下でもかまいません。
その状態から、だらんと全身の力を完全にぬききってください。
全身の力をぬききると、声がでなくなりますから、そのまま音をおえてください。
そうすると「エ〜ル」と言っているように聞こえます。(そのように聞こえるだけです。)
これがアルファベット「L」の正体です。
発音記号で書きますと[el]です。
つづいて、逆をやってみましょう。
こんどは、[el]ではなく[li:]を発音してみましょう。
さきほどの音(おと)からスタートします。
舌を上の前歯のうしろに置いたところからスタートして、「イー」といいながら舌をはなします。そうすると「リィー」と言っているように聞こえます。
母音[ e ] + 子音[ l ]という組み合わせと、子音[ l ] + 母音[ i: ]が言えるようになれば、これでだいたい、子音 [l]の正体がみえたと思います。
あとはだいたいやさしいと思います。
ちなみに、「f」や「v」の音は、前歯で下唇を噛む、という教えかたがありますが、それはやり過ぎだと思います。前歯が下唇のうら側にそっとあたるくらい、がよいと思います。
ちょっと練習しておきましょう。
子音が同じであることを自分の耳で理解してください。
自分の声を、自分の耳で、しっかり聴いてみてください。
子音をしっかり聴いてください。母音ではなく、子音です。
まずは、母音「エイ」と「オウ」をつかってみましょう。
b + [eɪ] + k → 焼くという意味
b + [eɪ] + s → 基地という意味(野球でいう「塁」)
b + [oʊ] + t → 小舟という意味
b + [oʊ] + l → 鉢状のものという意味
s + [eɪ] + v → 保存する、残す、という意味
s + [eɪ] + f → 安全」という意味
s + [oʊ] + p → 「せっけん」という意味
s + [oʊ] + l → 「魂」という意味
d + [eɪ] + t → 「日付」という意味
d + [eɪ] + v → 男の名。Davidの短縮形
d + [oʊ] + p → 麻薬という意味
d + [oʊ] + (うしろ子音なし) → こね粉、パン生地(ドーナツの生地)のこと
f + [eɪ] + t → 運命という意味
f + [eɪ] + k → ニセモノという意味
f + [oʊ] + m → 泡(あわ)という意味
f + [oʊ] + k → 人々、国民、という意味
j [dʒ] + [eɪ] + l → 「牢獄」という意味
j [dʒ] + [eɪ] + k → 男の名。Jacobの短縮形
j [dʒ] + [oʊ] + k → 冗談、笑い話、という意味
j [dʒ] + [oʊ] + (うしろ子音なし) → 男の名。Josephの短縮形
k + [eɪ] + k → 洋菓子という意味
k + [eɪ] + s → 容れ物、案件という意味
k + [oʊ] + l → 石炭という意味
k + [oʊ] + t → 防寒用上着という意味
l + [eɪ] + k → 湖という意味
l + [eɪ] + n → 小道、車線という意味
l + [oʊ] + n → 借り入れ、という意味
l + [oʊ] + f → (パンなどの)ひとかたまり、一斤という意味
m + [eɪ] + l → 手紙という意味
m + [eɪ] + k → つくる、という意味
m + [oʊ] + d → 様式、方法、流行、という意味
m + [oʊ] + n → 悲しみのうめき声、という意味
n + [eɪ] + l → 爪(つめ)という意味
n + [eɪ] + k → 裸にする、という意味
n + [oʊ] + t → みじかいメモという意味
n + [oʊ] + z → 鼻(はな)という意味
p + [eɪ] + s → 歩調、速さ、という意味
p + [eɪ] + n → 痛みという意味
p + [oʊ] + l → さお、立て棒、という意味
p + [oʊ] + p → 法王(ほうおう)という意味
r + [eɪ] + s → 競争、または「人種」という意味
r + [eɪ] + n → 雨という意味
r + [oʊ] + l → 役割という意味
r + [oʊ] + p → 編み込んで強くした紐(ひも)という意味
t + [eɪ] + k → 取る、手につかむ、という意味
t + [eɪ] + l → 物語(ものがたり)という意味
t + [oʊ] + n → 音色、声色(こわいろ)という意味
t + [oʊ] + s + t → 焼いたパンのスライスのこと
v + [eɪ] + n → 無駄という意味
v + [eɪ] + s → 花瓶という意味
v + [oʊ] + t → 投票する、という意味
v + [oʊ] + l + t → 電圧の単位のこと
はい。ご苦労様です!
すこし疲れたかもしれません。
でも、何度も同じことを言っていますが、とにかく一音節の単語に慣れていただくことが、何よりも大切なんです。
あとでしっかり効果があらわれると思います。
ここまで、疲れたかもしれませんね。ゆっくり休憩をとってから、明日にでもつづきをやってください。
[3] LとRについて
それではつづきに参りましょう。
日本で大問題とされている、この件について説明しますので、よく読んでください。
まず肝心なことですが、「LとRは、似ても似つかぬ子音である」ということです。
英語を話す人は、たいてい、「どこが似ているのか、さっぱりわからない」と言います。 例えば「TとDとか、FとVとか、なら似ている。でもLとRはまったく似ていない」と、英語を話す人は考えています。
LとRがまぎらわしいと感じるのは日本語を話す人だけの話です。
なぜ紛らわしいのかというと、両方とも日本語にあてはめると「ラ行」に聞こえるからです。
ですから、日本語の五十音にあてはめて聴くのをやめたらいいのですが、それを僕は「脱獄」と呼んでいますが、そんなに簡単なことではありません。
ではどうすればよいかと言いますと、「L」とは何か、と、「R」とは何か、を知ることです。これが唯一の解決法です。
「L」と「R」の違い、を考えてもたどりつきません。
そもそも共通性さえ無いからです。
言葉をかえていえば、24個あるうちの一つとしての「L」を言えるようになり、また、24個あるうちの一つとしての「R」を言えるようになれば、必然的に同じ音として聞こえなくなります。 「L」については説明しました。
いまから「R」について説明します。
いまから四通りの説明をします。そのどれもが、[r] の正体をあなたに伝えようとする試みです。
四つとも試してみて、本当の [r] とは何か、自分で言えるようになり、その自分の声の音を聴いて、理解してください。
アルファベットの子音字「R」(アール)は、発音記号で書きますと [ɑr] です。 [ɑ:r] と書いてもよいです。
子音 [r] の正体は、このうしろの子音のことです。
最初の「アー」は、さきほどからの子音字と同様、アルファベットを読む際の、ただのオマケです。
一つ目の説明。
まず「ア〜」と言います。すこし伸ばしておいてください。
それを言い終わるときに、しめくくりとして、舌を、できるかぎり、口の奥のほう(つまり喉のほう)へ押し込めて(引っ込めて)ください。
舌の先端はどこにもつきません。空中です。
そのまま、全身の力をぬききって、音をおえてください。
そうすると「ア〜ル」と言っているように聞こえます。(聞こえるだけです。) これがアルファベット「R」の正体です。
つぎに、逆をやってみてください。
舌を奥のほうにひっこめたところからスタートして、ゆっくり舌をまえのほうに戻しながら、「イー」と言いましたら、無理に日本語で書くなら「ウィー」とか「リィー」というかんじの音になると思います。それが [ri:] です。
[ɑ:r] と [ri:] ができたら、 [r] はもうわかったも同然だとおもいます。
二つ目の説明。
子音 [r] とは、犬がうなるのを鳴き真似する声とかんがえればよい、というのが僕の英語の先生(上川先生)の教えです。僕も、「なるほどそうだ!」と思いました。
舌を奥のほうへおしやり、喉をゴロゴロならすようにして音をだしてください。それが[r]です。
三つ目の説明。
僕の個人的な体験をおつたえします。参考になればさいわいです。
僕は高校生のときに一年すごしたカナダのホストファミリーのお母さん(ポーランド移民)に「r」と「l」のちがいを教えてとお願いしましたら、「l」の発音は、舌を口のなかのうえ全体にびたっとあてて(舌の先端は前歯のうらにあたる)、そこから離しながら音をだすと。「r」の発音は、舌をどこにもあてずに、奥のほうへやると。
これで言えるようになり、言えるようになりましたら、だいたい聴くこともできるようになりました。 (これは1つ目の説明とだいたい同じ。)
四つ目の説明。
これは僕が大学生のときに自分でかんがえた「r」の発音方法です。
バカみたいな方法ですが、効果絶大で、30年以上実践している方法なので紹介します。 すでに母音の講義で紹介したものです。
「コメディアンの関根勤がジャイアント馬場のモノマネをするときの声をだす。」
これが子音「r」です。
(ということは、僕の説明によれば、驚くべき事に、母音の [ ɝ ]と子音の[r]は同じ音ということになります。僕はそうかんがえています。)
はい、もうすこしで今日の講義はおわりですから、もうすこし頑張ってください。
[5] 子音のこり
さあ、だいたい13個ほど練習しましたので、のこり11個ほどのこっています。のこりを一気にやって、今日はおわりにしたいと思います。
何度も言いますが、舌の位置がどうのこうの、口の形がどうのこうの、というのはおすすめしません。それで英語ができるようになるのであれば、いまごろ、日本の人のほとんどがしっかり発音できるようになっているはずです。
そのやりかたで明治開国以来、百年経ってもダメなんですから、そろそろ、その方法はあきらめるべきです。
(さきほどの「L」と「R」のように、どうしても必要なときだけ、その方法で。)
有声子音とか無声子音とか、その話もしません。
・英語の子音はぜんぶで24個。(日本語話者にとって難しいのはわずか数個。)
ということです。
難しいのは母音のほうです。子音の発音はそれほど難しくありません。
「LとR」とか、ほんの二、三のことを習得したらよいだけです。
ただし、「子音を強く発音する」というのがちょっとコツや慣れが必要です。
なんてったって、子音だけで存在できるんですから、日本語からすると逆立ちしているような世界です。
この「子音を強く、母音を弱く発音する」をすぐ出来る人はほとんどいません。
これができたら黒帯レベルです。
今後ゆっくりできるようになったらいいだけで、本日のところは、「そういうもんだ」との知識を得たと思ってください。
(やらない、という意味ではありません。あらためて第五講義でやります。)
それでは子音を学んで参りましょう。
[1] 子音をまなぶ準備 (アルファベットの考察)
突然ですが、せっかく子音の勉強をするので「アルファベット」のおさらいを平行してすすめてみたいと思います。
そうすれば、子音の何たるかが分かるだろうと思うのです。
「アルファベット」は下記の26文字のことです。
これは誰でも知っているとおりです。
(大文字)
A, B, C, D, E, F, G, H, I, J, K, L, M, N, O, P, Q, R, S, T, U, V, W, X, Y, Z
(小文字)
a, b, c, d, e, f, g, h, i, j, k, l, m, n, o, p, q, r, s, t, u, v, w, x, y, z
ちなみに、「アルファ」というのはギリシャ文字の「α」のことです。
「ベット」というのは「ベータ」すなわち、ギリシャ文字の「β」のことです。
「A」の起源が「α」で、「B」の起源は「β」です。
ですから「アルファやベータ」。すなわち「ギリシャ文字」ということですね。
要するに、「文字」ということでしょう。
アルファベットをつかっているのは英語だけではないことに注意してください。
フランス語も、スペイン語も、ドイツ語も、イタリア語も、オランダ語も、ベルギー語も、スウェーデン語も、みんなアルファベットを使っています。
さらに、ロシア語も、ポーランド語も、ブルガリア語も、見慣れない文字が増えますが、やはりアルファベットを使っています。
・・・ということは、アルファベットをやったからと言って、英語ができるようにはならないわけです。
日本語を学ぶ場合には、ずいぶん勝手がちがいます。
「あいうえお・・・」の五十音表をまなぶだけで、発音は九割がたオシマイで、文字も基礎が出来たことになります。
山にたとえるなら、五十音表だけですでに日本語の六合目か七合目くらいまで登ったことになります。
英語で、日本語の五十音表に相当するものは、アルファベットではありません。
であれば、アルファベットとはそもそもなんぞや、ということになります。
アルファベットとは、すなわち、「母音または子音をあらわすために使う文字(記号)」なわけです。
たとえば、「a」は、15個あるうちの母音 [eɪ] または [æ] などをあらわします。
「b」は、24個ある子音のひとつ [b] をあらわします。
つまり、母音用のアルファベットと子音用のアルファベットがあるわけです。
それでは子音をあらわすアルファベットをみてゆきましょう。
かならず声にだしてすすんでください。
a(エイ), b(ビー), c(スィー), d(ディー), e(イー), f(エフ), g(ジー), h(エイチ), i(アイ), j(ジェイ), k(ケイ), l(エル), m(エム), n(エヌ), o(オウ), p(ピー), q(キュー), r(アール), s(エス), t(ティー), u(ユー), v(ヴィー), w(ダブル・ユー), x(エクス), y(ワイ), z(ズィー)
これを声にだしましたら、あることに気が付きます。
アルファベットの前半は、ほとんどが「イー」でおわっていることです。
「ビー」とか「ジー」とかです。それが、八つありますね。
あともうひとつ、グループ分けできることに気付くと思います。
そうです、最初に「エ」がくるグループがけっこうありますね。
「エス」とか「エム」とかです。それが、六つあります。
さらにもうすこしグループ分けができます。お分かりになるでしょうか。
そうです「エイ」でおわるものがあります。
「ジェイ」と「ケイ」の二つだけですが。
「イーで終わる子音字」と「エで始まる子音字」と「エイで終わる子音字」で色わけをしました。
発音記号を付しました。もう一度声にだして読んでみてください。
a [eɪ] , b [bi:] , c [si:] , d [di:] , e [i:] , f [ef] , g [dʒiː] , h [eɪtʃ] , i [aɪ] , j [dʒeɪ] , k [keɪ] , l [el] , m [em] , n [en] , o [oʊ] , p [pi:] , q [kju:] , r [ar], s [es] , t [ti:] , u [ju:] , v [vi:] , w [dʌbl-ju:] , x [eks] , y [wɑɪ] , z [zi:] ,
三つの分類ごとに並び替えてみました。ふたたび、声に出してみてください。
b [bi:] , c [si:] , d [di:] , g [dʒiː] , p [pi:] , t [ti:] , v [vi:] , z [zi:]
f [ef] , l [el] , m [em] , n [en] , s [es] , x [eks] ,
j [dʒeɪ] , k [keɪ]
これら子音字は、おまけの母音(「イー」とか「エ」とか「エイ」の三種類)をくっつけて読むようになっています。
きっと、英語の人たちだって、子音だけだと読みづらいからそうしているのでしょうね。
[2] アルファベット1字であらわされる子音
さあ、いよいよ、余分な母音の部分すなわち「イー」や「エ」や「エイ」を取り除いて、子音だけにする作業にとりかかりましょう。
母音をのぞいて、下記を声にだしてみてください。
下記から[i:]をとりのぞいてみてください。
b [bi:] , c [si:] , d [di:] , g [dʒiː] , p [pi:] , t [ti:] , v [vi:] , z [zi:]
下記から[e]をとりのぞいててください。
f [ef] , l [el] , m [em] , n [en] , s [es] , x [eks] ,
下記から[eɪ]をとりのぞいてみてください。
j [dʒeɪ] , k [keɪ]
どうですか、できましたか?
すこし、頭がこんがらがるかもしれません。
しかし、すぐ慣れますから数回トライしてみてください。
「b」(ビー)から「イー」という母音をとりのぞくと、カタカナで書けば「ブ!」というようなかんじです。
「c」(スィー)から「イー」という母音をとりのぞくと、カタカナで書けば「ス!」というようなかんじです。
「d」は「ドュ!」みたいなかんじ、「g」なら「ジュ!」みたいなかんじです。
「p」は「プ!」みたいな、「t」は「トゥ!」みたいな。
「v」は「ヴ!」みたいな、「z」は「ズ!」みたいな。
「m」は「マ!」みたいな、「n」は「ナ!」みたいなかんじです。
「s」は「ス!」みたいな、「j」は「ジュ!」みたいな。
「k」は「ク!」みたいなかんじです。
「f」と「l」は、カタカナでかくのが困難なのでかんべんしてください。
はい、いかがでしょうか。
だいたいで良いのです。すぐに上手にやれるようになる必要はありません。
おいおい、英語というものに慣れていけば、出来るようになります。
いまは、「しくみ」を理解していただくことが大事です。
僕の云う「しくみ」とは、
・アルファベットの子音字は、子音とおまけの母音で読むことになっている。
・つまり、おまけの母音をとりのぞけば子音になる。
・英語話者は、子音だけで発音できるものである。
ということです。
ここまでで15個ありました。
ただし、お気づきのことと思いますが、「c」と「s」は同じです。
「g」と「j」も同じ音(おと)になります。
ですから、じっさいには13個です。
ということは、これで半分まできましたね。
残りは12個です。
あ、ちょっと大事なもの、「L(エル)」の発音のことを忘れていました。
「L(エル)」の発音について説明します。
このアルファベット「エル」は発音記号で書きますと、[el]です。
まず「エ〜」と言います。すこし伸ばしておいてください。
それを言い終わるときに、しめくくりとして、舌を、上の前歯のうしろにあててください。
前歯の下でもかまいません。
その状態から、だらんと全身の力を完全にぬききってください。
全身の力をぬききると、声がでなくなりますから、そのまま音をおえてください。
そうすると「エ〜ル」と言っているように聞こえます。(そのように聞こえるだけです。)
これがアルファベット「L」の正体です。
発音記号で書きますと[el]です。
つづいて、逆をやってみましょう。
こんどは、[el]ではなく[li:]を発音してみましょう。
さきほどの音(おと)からスタートします。
舌を上の前歯のうしろに置いたところからスタートして、「イー」といいながら舌をはなします。そうすると「リィー」と言っているように聞こえます。
母音[ e ] + 子音[ l ]という組み合わせと、子音[ l ] + 母音[ i: ]が言えるようになれば、これでだいたい、子音 [l]の正体がみえたと思います。
あとはだいたいやさしいと思います。
ちなみに、「f」や「v」の音は、前歯で下唇を噛む、という教えかたがありますが、それはやり過ぎだと思います。前歯が下唇のうら側にそっとあたるくらい、がよいと思います。
ちょっと練習しておきましょう。
子音が同じであることを自分の耳で理解してください。
自分の声を、自分の耳で、しっかり聴いてみてください。
子音をしっかり聴いてください。母音ではなく、子音です。
まずは、母音「エイ」と「オウ」をつかってみましょう。
b + [eɪ] + k → 焼くという意味
b + [eɪ] + s → 基地という意味(野球でいう「塁」)
b + [oʊ] + t → 小舟という意味
b + [oʊ] + l → 鉢状のものという意味
s + [eɪ] + v → 保存する、残す、という意味
s + [eɪ] + f → 安全」という意味
s + [oʊ] + p → 「せっけん」という意味
s + [oʊ] + l → 「魂」という意味
d + [eɪ] + t → 「日付」という意味
d + [eɪ] + v → 男の名。Davidの短縮形
d + [oʊ] + p → 麻薬という意味
d + [oʊ] + (うしろ子音なし) → こね粉、パン生地(ドーナツの生地)のこと
f + [eɪ] + t → 運命という意味
f + [eɪ] + k → ニセモノという意味
f + [oʊ] + m → 泡(あわ)という意味
f + [oʊ] + k → 人々、国民、という意味
j [dʒ] + [eɪ] + l → 「牢獄」という意味
j [dʒ] + [eɪ] + k → 男の名。Jacobの短縮形
j [dʒ] + [oʊ] + k → 冗談、笑い話、という意味
j [dʒ] + [oʊ] + (うしろ子音なし) → 男の名。Josephの短縮形
k + [eɪ] + k → 洋菓子という意味
k + [eɪ] + s → 容れ物、案件という意味
k + [oʊ] + l → 石炭という意味
k + [oʊ] + t → 防寒用上着という意味
l + [eɪ] + k → 湖という意味
l + [eɪ] + n → 小道、車線という意味
l + [oʊ] + n → 借り入れ、という意味
l + [oʊ] + f → (パンなどの)ひとかたまり、一斤という意味
m + [eɪ] + l → 手紙という意味
m + [eɪ] + k → つくる、という意味
m + [oʊ] + d → 様式、方法、流行、という意味
m + [oʊ] + n → 悲しみのうめき声、という意味
n + [eɪ] + l → 爪(つめ)という意味
n + [eɪ] + k → 裸にする、という意味
n + [oʊ] + t → みじかいメモという意味
n + [oʊ] + z → 鼻(はな)という意味
p + [eɪ] + s → 歩調、速さ、という意味
p + [eɪ] + n → 痛みという意味
p + [oʊ] + l → さお、立て棒、という意味
p + [oʊ] + p → 法王(ほうおう)という意味
r + [eɪ] + s → 競争、または「人種」という意味
r + [eɪ] + n → 雨という意味
r + [oʊ] + l → 役割という意味
r + [oʊ] + p → 編み込んで強くした紐(ひも)という意味
t + [eɪ] + k → 取る、手につかむ、という意味
t + [eɪ] + l → 物語(ものがたり)という意味
t + [oʊ] + n → 音色、声色(こわいろ)という意味
t + [oʊ] + s + t → 焼いたパンのスライスのこと
v + [eɪ] + n → 無駄という意味
v + [eɪ] + s → 花瓶という意味
v + [oʊ] + t → 投票する、という意味
v + [oʊ] + l + t → 電圧の単位のこと
はい。ご苦労様です!
すこし疲れたかもしれません。
でも、何度も同じことを言っていますが、とにかく一音節の単語に慣れていただくことが、何よりも大切なんです。
あとでしっかり効果があらわれると思います。
ここまで、疲れたかもしれませんね。ゆっくり休憩をとってから、明日にでもつづきをやってください。
[3] LとRについて
それではつづきに参りましょう。
日本で大問題とされている、この件について説明しますので、よく読んでください。
まず肝心なことですが、「LとRは、似ても似つかぬ子音である」ということです。
英語を話す人は、たいてい、「どこが似ているのか、さっぱりわからない」と言います。 例えば「TとDとか、FとVとか、なら似ている。でもLとRはまったく似ていない」と、英語を話す人は考えています。
LとRがまぎらわしいと感じるのは日本語を話す人だけの話です。
なぜ紛らわしいのかというと、両方とも日本語にあてはめると「ラ行」に聞こえるからです。
ですから、日本語の五十音にあてはめて聴くのをやめたらいいのですが、それを僕は「脱獄」と呼んでいますが、そんなに簡単なことではありません。
ではどうすればよいかと言いますと、「L」とは何か、と、「R」とは何か、を知ることです。これが唯一の解決法です。
「L」と「R」の違い、を考えてもたどりつきません。
そもそも共通性さえ無いからです。
言葉をかえていえば、24個あるうちの一つとしての「L」を言えるようになり、また、24個あるうちの一つとしての「R」を言えるようになれば、必然的に同じ音として聞こえなくなります。 「L」については説明しました。
いまから「R」について説明します。
いまから四通りの説明をします。そのどれもが、[r] の正体をあなたに伝えようとする試みです。
四つとも試してみて、本当の [r] とは何か、自分で言えるようになり、その自分の声の音を聴いて、理解してください。
アルファベットの子音字「R」(アール)は、発音記号で書きますと [ɑr] です。 [ɑ:r] と書いてもよいです。
子音 [r] の正体は、このうしろの子音のことです。
最初の「アー」は、さきほどからの子音字と同様、アルファベットを読む際の、ただのオマケです。
一つ目の説明。
まず「ア〜」と言います。すこし伸ばしておいてください。
それを言い終わるときに、しめくくりとして、舌を、できるかぎり、口の奥のほう(つまり喉のほう)へ押し込めて(引っ込めて)ください。
舌の先端はどこにもつきません。空中です。
そのまま、全身の力をぬききって、音をおえてください。
そうすると「ア〜ル」と言っているように聞こえます。(聞こえるだけです。) これがアルファベット「R」の正体です。
つぎに、逆をやってみてください。
舌を奥のほうにひっこめたところからスタートして、ゆっくり舌をまえのほうに戻しながら、「イー」と言いましたら、無理に日本語で書くなら「ウィー」とか「リィー」というかんじの音になると思います。それが [ri:] です。
[ɑ:r] と [ri:] ができたら、 [r] はもうわかったも同然だとおもいます。
二つ目の説明。
子音 [r] とは、犬がうなるのを鳴き真似する声とかんがえればよい、というのが僕の英語の先生(上川先生)の教えです。僕も、「なるほどそうだ!」と思いました。
舌を奥のほうへおしやり、喉をゴロゴロならすようにして音をだしてください。それが[r]です。
三つ目の説明。
僕の個人的な体験をおつたえします。参考になればさいわいです。
僕は高校生のときに一年すごしたカナダのホストファミリーのお母さん(ポーランド移民)に「r」と「l」のちがいを教えてとお願いしましたら、「l」の発音は、舌を口のなかのうえ全体にびたっとあてて(舌の先端は前歯のうらにあたる)、そこから離しながら音をだすと。「r」の発音は、舌をどこにもあてずに、奥のほうへやると。
これで言えるようになり、言えるようになりましたら、だいたい聴くこともできるようになりました。 (これは1つ目の説明とだいたい同じ。)
四つ目の説明。
これは僕が大学生のときに自分でかんがえた「r」の発音方法です。
バカみたいな方法ですが、効果絶大で、30年以上実践している方法なので紹介します。 すでに母音の講義で紹介したものです。
「コメディアンの関根勤がジャイアント馬場のモノマネをするときの声をだす。」
これが子音「r」です。
(ということは、僕の説明によれば、驚くべき事に、母音の [ ɝ ]と子音の[r]は同じ音ということになります。僕はそうかんがえています。)
はい、もうすこしで今日の講義はおわりですから、もうすこし頑張ってください。
[5] 子音のこり
さあ、だいたい13個ほど練習しましたので、のこり11個ほどのこっています。のこりを一気にやって、今日はおわりにしたいと思います。
何度も言いますが、舌の位置がどうのこうの、口の形がどうのこうの、というのはおすすめしません。それで英語ができるようになるのであれば、いまごろ、日本の人のほとんどがしっかり発音できるようになっているはずです。
そのやりかたで明治開国以来、百年経ってもダメなんですから、そろそろ、その方法はあきらめるべきです。
(さきほどの「L」と「R」のように、どうしても必要なときだけ、その方法で。)
有声子音とか無声子音とか、その話もしません。
乱暴なことを書くと、どこかの方面から叱られるかもしれませんが、そんなことを考えたって、子音はわからないと思うのです。
さらに極端なことを言いますと、音声ファイルを聴いても、あまり効果がないと思います。
どうせそのとおりに発音できませんし、耳なんてものはいい加減なものです。
(たとえば、ヤカンの音を真似しろとか、ライオンの鳴きまねをしろ、といわれても出来ませんよね。それと同じです。)
ではどういう方法を僕は提唱しているのかと言いますと、下記のようなことです。
(1)会話や映画などで、英語話者の声を聴くこと。(当然ですが。)
(2)ぜんぶで子音がいくつあるか、を知る。それ以外の子音は存在しない。
(3)舌の位置や口のかたちは必要最低限、ほんの数個、とくに難しいものだけ学ぶ。
(4)子音の発音そのものはそれほどむずかしくないのであまり気にしすぎないこと。
むずかしいのは、最初に言いましたとおり、子音をはっきり発音し、母音はやさしく発音するということです。母音が中心の言語である日本語をはなすわれわれにとって至難の業です。
英語は子音中心の言語なのです。
これのコツは第五講義でやります。
また前置きがながくなってしまいました。すみません。
のこりの子音は下記です。
その子音が前またはうしろにくる一音節の単語をあげましたので、しっかり声にだしてください。
[w] watch [wɑtʃ], what [wɑt], why [wɑɪ], we [wi:], wheel [wi:l], queen [kwi:n], one [wʌn]
[g] go [goʊ], game [geɪm], gate [geɪt], Greece [gri:s], big [big], bag [bæg]
[θ] threat [θret], throw [θroʊ], teeth [ti:θ], month [mʌnθ]
[ð] though [ðoʊ], this [ðis], they [ðeɪ], with [wið]
[ʃ] she [ʃi:], sheep [ʃi:p], bush [bʌʃ]
[tʃ] catch [kætʃ], patch [pætʃ], chick [tʃɪk], chess [tʃes]
[r] run [rʌn], reel [ri:l], rice [rɑɪs], tree [tri:], street [stri:t], strike [strɑɪk]
[j] you [ju:], use [ju:z], new [nju:], view [vju:], New York [nju:jɔːk]または[nju:jɔrk]
[ŋ] sing [siŋ], wing [wiŋ], tongue [tʌŋ]
[h] heart [hɑ:t]または[hɑrt], hit [hit], heal [hi:l], who [hu:], hotel [hoʊ-tel]
舌の位置の説明はあまりしたくありませんので、とばしちゃいます。 ごめんなさい。
1つだけ。[θ]と[ð]は、舌を上と下の歯で噛む、という説明がありますが、それはやりすぎだと思います。舌の先端を前歯の下にあててればこの音をつくることができます。そこから舌を離さずに子音を伸ばします。
うーん、[ʒ] と [dʒ] がちがう、という話もあるのですが、学習のうえではほとんど不要でしょう。
この二つを聞き分ける、言い分けることができなくても、当面のあいだ英語をつかううえで問題にならないと思います。(その理由は、音がほとんど同じであることと、[ʒ] をふくむ単語がとても少ないからです。)
調べたい人は何かの本で読んでください。
あと、cars [kɑ:z](車)とcards [kɑ:dz](カード)の発音が違う、という話があるのですが、この話も不要でしょう。
もしこれが英語話者にとって聞き取りができるというのでしたら(できるらしい)、まあはっきり言いまして、京都弁と大阪弁を聞き分けられるかどうか(関西人にはかんたんなこと)ようなもの・・・ということで、気にしないでいいでしょう。僕は気にしていません。
そういう話がある、というくらいだけ覚えておいて、いつか誰かに質問してみたらよい、くらいでオーケー(オウケイ)だと思います。
はい、これで子音はおしまい!
さいごにもういちど、一覧表をしめしておきます。
(*印のついたものだけ二音節、あとは一音節です。)
①[p] pet, top
②[b] bat, Bob
③[m] mat, palm
④[w] watch, what, why, we, wheel
⑤[f] front, leaf
⑥[v] vase, save
⑦[θ] threat, throw, teeth, month
⑧[ð] though, this, they, with
⑨[t] tape, teeth, treat, cut, ghost
⑩[d] date, dime, dream, odd, crowd
⑪[s] six, cent, state, street, coast
⑫[z] zoo, zip, zoom, dozen, cars
⑬[n] nice, new, night, win
⑭[l] leap, lip, stole, coal
⑮[r] run, reel, rice, tree, street
⑯[ʃ] she, sheep, bush
⑰[ʒ] beige, measure*, Asia*
⑱[tʃ] catch, patch, chick, chess
⑲[dʒ] just, Jane, badge, judge
⑳[j] you, use, new, view, New York
㉑[k] kick, clock, coat, cake, cast
㉒[g] go, game, gate, Greece, bag
㉓[ŋ] sing, wing, tongue
㉔[h] heart, hit, heal, who
母音と子音がおわりましたので、次回講義は、三段跳び方式で一気にいきたいと思います。
1音節がわかったと思いますので、2音節や3音節の単語、そして一気に「文のよみかた」までまいります。
そして、第四回講義がおわりましたら、第五回講義はいよいよ「リスニング」です。リスニングがすべて、といってもいいです。
たとえば、自分の好きなアーティストのインタビュー動画を、本人の言葉として耳で感じることができるようになるわけです。こんな楽しいことはありません。
自分の好きな映画を字幕を見ないで、セリフとして音として(英語の字幕もなしで)理解できれば、こんな楽しいことはないわけです。
おたのしみに。
本日もおつかれさまでした!
さらに極端なことを言いますと、音声ファイルを聴いても、あまり効果がないと思います。
どうせそのとおりに発音できませんし、耳なんてものはいい加減なものです。
(たとえば、ヤカンの音を真似しろとか、ライオンの鳴きまねをしろ、といわれても出来ませんよね。それと同じです。)
ではどういう方法を僕は提唱しているのかと言いますと、下記のようなことです。
(1)会話や映画などで、英語話者の声を聴くこと。(当然ですが。)
(2)ぜんぶで子音がいくつあるか、を知る。それ以外の子音は存在しない。
(3)舌の位置や口のかたちは必要最低限、ほんの数個、とくに難しいものだけ学ぶ。
(4)子音の発音そのものはそれほどむずかしくないのであまり気にしすぎないこと。
むずかしいのは、最初に言いましたとおり、子音をはっきり発音し、母音はやさしく発音するということです。母音が中心の言語である日本語をはなすわれわれにとって至難の業です。
英語は子音中心の言語なのです。
これのコツは第五講義でやります。
また前置きがながくなってしまいました。すみません。
のこりの子音は下記です。
その子音が前またはうしろにくる一音節の単語をあげましたので、しっかり声にだしてください。
[w] watch [wɑtʃ], what [wɑt], why [wɑɪ], we [wi:], wheel [wi:l], queen [kwi:n], one [wʌn]
[g] go [goʊ], game [geɪm], gate [geɪt], Greece [gri:s], big [big], bag [bæg]
[θ] threat [θret], throw [θroʊ], teeth [ti:θ], month [mʌnθ]
[ð] though [ðoʊ], this [ðis], they [ðeɪ], with [wið]
[ʃ] she [ʃi:], sheep [ʃi:p], bush [bʌʃ]
[tʃ] catch [kætʃ], patch [pætʃ], chick [tʃɪk], chess [tʃes]
[r] run [rʌn], reel [ri:l], rice [rɑɪs], tree [tri:], street [stri:t], strike [strɑɪk]
[j] you [ju:], use [ju:z], new [nju:], view [vju:], New York [nju:jɔːk]または[nju:jɔrk]
[ŋ] sing [siŋ], wing [wiŋ], tongue [tʌŋ]
[h] heart [hɑ:t]または[hɑrt], hit [hit], heal [hi:l], who [hu:], hotel [hoʊ-tel]
舌の位置の説明はあまりしたくありませんので、とばしちゃいます。 ごめんなさい。
1つだけ。[θ]と[ð]は、舌を上と下の歯で噛む、という説明がありますが、それはやりすぎだと思います。舌の先端を前歯の下にあててればこの音をつくることができます。そこから舌を離さずに子音を伸ばします。
うーん、[ʒ] と [dʒ] がちがう、という話もあるのですが、学習のうえではほとんど不要でしょう。
この二つを聞き分ける、言い分けることができなくても、当面のあいだ英語をつかううえで問題にならないと思います。(その理由は、音がほとんど同じであることと、[ʒ] をふくむ単語がとても少ないからです。)
調べたい人は何かの本で読んでください。
あと、cars [kɑ:z](車)とcards [kɑ:dz](カード)の発音が違う、という話があるのですが、この話も不要でしょう。
もしこれが英語話者にとって聞き取りができるというのでしたら(できるらしい)、まあはっきり言いまして、京都弁と大阪弁を聞き分けられるかどうか(関西人にはかんたんなこと)ようなもの・・・ということで、気にしないでいいでしょう。僕は気にしていません。
そういう話がある、というくらいだけ覚えておいて、いつか誰かに質問してみたらよい、くらいでオーケー(オウケイ)だと思います。
はい、これで子音はおしまい!
さいごにもういちど、一覧表をしめしておきます。
(*印のついたものだけ二音節、あとは一音節です。)
①[p] pet, top
②[b] bat, Bob
③[m] mat, palm
④[w] watch, what, why, we, wheel
⑤[f] front, leaf
⑥[v] vase, save
⑦[θ] threat, throw, teeth, month
⑧[ð] though, this, they, with
⑨[t] tape, teeth, treat, cut, ghost
⑩[d] date, dime, dream, odd, crowd
⑪[s] six, cent, state, street, coast
⑫[z] zoo, zip, zoom, dozen, cars
⑬[n] nice, new, night, win
⑭[l] leap, lip, stole, coal
⑮[r] run, reel, rice, tree, street
⑯[ʃ] she, sheep, bush
⑰[ʒ] beige, measure*, Asia*
⑱[tʃ] catch, patch, chick, chess
⑲[dʒ] just, Jane, badge, judge
⑳[j] you, use, new, view, New York
㉑[k] kick, clock, coat, cake, cast
㉒[g] go, game, gate, Greece, bag
㉓[ŋ] sing, wing, tongue
㉔[h] heart, hit, heal, who
母音と子音がおわりましたので、次回講義は、三段跳び方式で一気にいきたいと思います。
1音節がわかったと思いますので、2音節や3音節の単語、そして一気に「文のよみかた」までまいります。
そして、第四回講義がおわりましたら、第五回講義はいよいよ「リスニング」です。リスニングがすべて、といってもいいです。
たとえば、自分の好きなアーティストのインタビュー動画を、本人の言葉として耳で感じることができるようになるわけです。こんな楽しいことはありません。
自分の好きな映画を字幕を見ないで、セリフとして音として(英語の字幕もなしで)理解できれば、こんな楽しいことはないわけです。
おたのしみに。
本日もおつかれさまでした!